“国民的ボードゲーム”として長きにわたり親しまれる「人生ゲーム」。その「人生ゲーム」の世界を“リアル”に体感できる遊びを知っているだろうか。それが現在、博物館 明治村で開催されている「明治村版リアル人生ゲーム」だ。どんなシステムなのか気になって調べると、特設HPに「明治村全体を『人生ゲーム』の盤面に見立てて…」と説明が。「自分がコマになるの?」「あのルーレットが大きくなったのを回せるの!?」「まさか、結婚もできちゃうの!?」と、疑問が次々に湧いてきたので、いても立ってもいられず明治村へ行って実際に体験してきた。
参加には事前の予約が必要!
今回は「体験」ということで特別に参加させてもらったが、一般の参加には実施日の7営業日前までに専用HPを通して予約が必要。基本的に参加料は無料だが、ゲーム当日に明治村の「のりもの1日券付入村券」(大人2700円ほか)を購入する必要がある。ちなみにゲームはチーム戦となり、申し込んだ人数から「5人1チーム」などに分かれることになるので、予めチーム分けを考えておくとスムーズだ。
自分がゲームのコマになって明治村をめぐる!
ゲーム当日、まずは参加者全員で村内4丁目にある「第四高等学校武術道場」に集まった。その日は雨模様のため屋内の集合だったが、天気が良ければ食道楽のカフェ横の「芝生広場」など屋外の集合になるそうだ。集合場所に全員がそろったら、明治村スタッフによるゲーム全体の説明が。明治時代風の衣装に身を包んだスタッフから、「自分たちがコマになり明治村の村内を行き来する」「イベントやミッションをクリアして仮想通貨を取得していく」「制限時間に達したら集合場所へ戻り、アイテムなどを精算しチーム順位を発表」と、ゲームの流れとルールが説明された。
そして明治村の村内に敷かれた人生ゲームのマップとタブレット端末を受け取り、いざ出発。基本はこのタブレット端末を使って、ルーレットの回転や止まったマスに応じて出されるミッションをクリアしていく。
マスに進みミッションに挑戦!クリアで仮想通貨をゲット
まずは、タブレット上に表示されるルーレットを回転。出た数字に応じて村内の名所へと足を進める。例えば「明治村簡易郵便局」のコマが表示されたらその場所へ行き、現地で与えられるミッションにチャレンジ。
ミッションは「歴史クイズ」「建物内の宝物探し」「○○になりきって写真を撮ろう」など、その場所に応じた課題が与えられる。ミッションにクリアしたら仮想通貨をゲット、再びルーレットを回して次の名所へと足を運ぶ。
制限時間内にそれを繰り返していくわけだが、効率よく多くのマスを巡るためには、途中で村内を走るSLや市電などに乗車することが重要だ。さらに言うと、乗り物は発車時間が決まっているので、ゲーム序盤に時刻表を確認して無駄なく動きたい。そしてマスを巡って集めた仮想通貨を使い、アイテムや株、住宅を買うなどして人生を充実させていく。事業家や軍人など、就いた職業に応じて得られる給料(仮想通貨)が変動するのも、本家「人生ゲーム」と同じシステムだ。
制限時間が近付いてきたら、出発地点の「第四高等学校武術道場」に再び集合。そこで、より多くの仮想通貨を得たチームの順位発表が行われる。ゲーム中に集めたアイテムはここで精算となるが、思わぬ値打ちがついて大どんでん返しもあり得そうだ。すべてを精算し順位発表を終えたら、ゲーム終了となる。
楽しみながら歴史を学ぶ人生ゲーム
目的地となる建物の歴史背景などはタブレットを通じて説明してくれるので、ゲームに参加せずに建物を巡るよりも、興味深く見学することができたと思う。しかし一方で、約100万平方メートルと広大な敷地を持つ明治村を歩きまわる必要があるため、女性であればヒールのあるクツは避けるなど、動きやすい服装で臨みたい。
タブレットから得た知識で、建物の見応えやミッションクリアの達成感はひとしお。この“遊びながら学べる”という点がゲームの醍醐味なのだろう。「明治村版 リアル人生ゲーム」は、会社の親睦会での利用や、学校のサークル活動の一環として参加するなど、その活用方法はさまざま。仲間と一緒に考え、行動することで、組織としてのチームワークがより強くなるはずだ!【東海ウォーカー/堀田裕貴】
堀田裕貴