【実録】ビール1杯28円、焼鳥1本7円からの店に行ってみた

北海道ウォーカー

10/15にオープンしたばかりの札幌市営地下鉄南北線平岸駅直結の「平岸ゴールデン街」に行ってみた。一番の目的は「しぇりぃ屋」の10/15〜17(金)までの3日間限定でビールと焼鳥が9割引という驚愕の企画を身を持って体感するためだ。(10/10の記事「驚きの9割引! ビール1杯28円、焼鳥1本7円からの店」参照)

さっそく地下鉄に乗り、平岸駅へ。2番出口の階段を上がるとそこにはレトロな看板が見えてくる。…と同時に、奥にたくさんの人影と話し声が聞こえてくる。入ってすぐのところに行列ができている。その数ざっと数えて30〜40人。いや、もっといたかもしれない。とにかく混んでいた。20:00ごろの話だ。

「このために来たんだ! ここで引き下がっちゃいかん!!」と思い、最後尾に並んでみる。周りは意外にも学生風の人たちが多い。スーツ姿はほぼ見られない。「飲むことが楽しみで仕方ない、額にネクタイを巻いたサラリーマンの姿」を想像していたが、拍子抜けだった。

そんなことを思いつつ、待ち続けること20分くらいだったろうか。いまだに行列は一歩も前に動かない。後から来た人たちが後ろに並んでいく。客が出て行く気配もない。そばのはり紙に気がつく。「90分で入れ替え」という内容を示している。この状態で90分待ってようやく1組いなくなるのか…。ちなみに見た感じ6テーブルくらいは見えたので、席数は30席くらいだろう。まだまだかかるような予感がする。

そしてさらに20分が経過し、店主らしき人が店から出てきた。店主(仮)は私の2つ前に陣取っていた3人組の背中に手を伸ばし、「このお客さんまでで締め切りまーす〜!」

………。(しばし絶句)えっ…今なんて? 今までの待ち時間は? そんな中、店主(仮)は続ける。

「以降のお客さんには当店の半額券をお渡しします。申し訳ございません!!」

何だろう、この気持ちは…。このやり場のない感情というか喪失感というか…。もうしょうがない! 切り替えよう。モヤモヤした気持ちを胸にしまい、ゴールデン街の中を探検してみた。

まずは「ひらぎしや」。餃子とカレーの店らしい。大行列ができているしぇりぃ屋の前にあって、客数のコントラストはなかなかのもの。オープン記念で1割引のサービスをやっているようだが、食べ損なった焼鳥の9割引に比べればちょっと苦しいかな。

そして、次に気になったのは、飲食店が立ち並ぶ中に突如現れる古着屋「街角洋品店」。この横丁の雰囲気そのままというような店内の様子には、どこかなつかしさすら感じられる。

奥に進むと雑貨屋がある。それが「comodo(コモド)」だ。ここでは一部の商品を除いて1割引で提供。でもやっぱり9割引を見た後だと…。

そんな中、興味深い店を発見! 何とビリヤード台3台がただ置かれているだけの場所だ。中には本当にそれしかなく、店員もいない。まだ営業していないのかな?と思ってみると、外には立派に「平岸玉屋」の看板が掲げられている。もはや開店休業状態??と心配になるほどだ。

まだ工事中のところがあったり、店らしいたたずまいなんだけど店主が見当たらなかったりと不思議なことが多い、「平岸ゴールデン街」。機会があれば覗いてみるといいと思う。きっといろんな“おもしろさ”に気づくことだろう…。【北海道ウォーカー/佐々木俊輔】

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