母からの暴力や暴言が日常茶飯事だった幼少期。反抗心から恋愛依存になり、男の人からの愛情がすべてだった学生生活。「娘と別れないと殺す」という母から彼への電話…。それでも24年をかけて和解を選んだ理由とは――。
毒親育ち、恋愛依存の著者・鳥野うずらさんが自力で幸せな家庭を築くまでを描いて人気を博したコミックエッセイ
『毒親に愛されなくて恋愛依存になりました』
。鳥野さんにとって「念願だった」という本作の書籍化にあたり、漫画を描いたきっかけや、作品にかける想い、そして作家としての今後について話を聞いた。
ラストシーンは、いろいろ思い出して号泣しながら描いた
――自己紹介をお願いします。
「鳥野うずらと申します。ブログやインスタで漫画を描いています」
――漫画をブログで投稿しようと思ったきっかけは?
「漫画を描くことが子供の頃からずっと好きで、大人になってからも趣味の一環として描いてみようと思ったのがきっかけでした」
――『毒親に愛されなくて恋愛依存になりました』の執筆にあたって、苦労した点やこだわった点、印象に残っている出来事を教えてください。
「ブログでは300話ほどの長編として描いていたのですが、今作では160ページ内に収めるということで、どの部分をしっかり描いて、どこを削るか、を考えることに一番苦戦しました。インスタで一度この話を読んだ方にも楽しんでいただけるような表現の仕方として、今作では主に『恋愛依存』の部分に焦点を当てることにしました。また、母に、過去のことについて電話で取材したことが印象に強く残っています。母自身も円満な家庭で育っていなかったということはその取材で初めて知ったことでした」
――書籍化のお話が決まった際の心境を教えてください。
「数年前に完結した話を…⁉売れる…!?大丈夫…!?と、不安になったのが正直な気持ちです。けれどずっと書籍化に憧れていたので、うれしい気持ちも勿論ありました」
――執筆するなかで、思い入れのあるシーンを教えてください。
「ラストシーンは、いろいろ思い出してしまって号泣しながら描いたので特に印象に残っています。幼かった頃は特に、母と全く折り合いがつかなかったので、あのとき、生まれて初めて母に抱きしめてもらいました」
――作品をどんな方に読んでもらいたいですか?
「老若男女問わず、いろいろな方に読んでもらえたらうれしいです。コロナ禍で外出しづらい世の中なので、ほんの少しでも皆様の暇つぶしになれたら幸いです。それから、私と同じように親との関係で悩んでいる方、恋愛依存に陥っている方など、いろいろな方に少しでも勇気持っていただくことができたらうれしく思います」
――今後の目標や展望、チャレンジしてみたい漫画のジャンルなどがあればお教えください。
「もう既に描き始めていますが、フォロワーさんのエピソードをずっと漫画化してみたかったので、今チャレンジしています。漫画を描くこと以上に“ネタを出すこと”に疲れてしまうことが多いので、原作のあるものを漫画にしたいです」
――この記事を読んでいる読者に向けてメッセージはありますか?
「ブログでは読者さんのエピソードを漫画化して連載しています。フリーテーマのエピソードも絶賛募集中なので、もしとっておきの体験談があれば投稿してください!」