2017年5月3日(祝)から5日(祝)まで、愛知県芸術創造センターで、「フォーチュン ミュージカルやっちゃうよ祭2017」が開催する。このイベントは、名古屋発のエンターテイメント集団「BOYS AND MEN」(通称、ボイメン)がかつて行っていた舞台劇を、同事務所に所属する後輩グループらがリメイクし公演するものだ。「BOYS AND MEN 研究生」(通称、ボイメン研究生)がミュージカル「ホワイト☆タイツ」を、女性ユニットである「おとめボタン」が幕末エンターテイメント「RETERNER(リターナー) ~俺たちの幕末異伝~」を、それぞれ演じる。今回、「おとめボタン」の稽古場に潜入し、5月3日(祝)に演じる「RETERNER」について直撃インタビューしてきたぞ。
汗はじける稽古場!女性版「RETERNER」の見どころとは!?
「RETERNER」には、「坂本龍馬」や「岡田以蔵」、新撰組の「近藤勇」「土方歳三」「沖田総司」、そして謎の美女「胡蝶」の6人が登場し物語が展開される。実在した幕末の人物になぞらえて、シリアスかつコメディな完全オリジナルストーリーだ。そんな舞台を、10代後半から20代前半の6人の女性で構成された「おとめボタン」が演じる。坂本龍馬をはじめ男性役が多いこの物語を挑むにあたり、彼女たちは“男らしさ”を日ごろから追究してきたという。ガニ股歩きや低いトーンでの発声、立ち振る舞いなどを意識し、女性が男役を演じるうえでの不自然さを観客に感じさせないよう努めている。
“ボイメン版「RETERNER」”と同様に、今回の舞台もフォーチュンエンターテイメントの谷口社長が演出を行う。稽古場では、アクションやセリフの言い回しだけでなく、目線の配り方や“間”の取り方、男性らしい印象の残し方など細かい部分まで熱い演技指導が行われていた。それに応える彼女たちの表情も真剣そのもので、終始緊張感をもって稽古に取り組む。
「おとめボタン」に見どころや意気込みをインタビューしてみた!
「龍馬の持つ熱い思いを舞台を観て感じてほしいです。また龍馬の性格やアクションなどを全面に出して、カッコイイと感じてもらえるような龍馬を演じたいと思います。コメディ要素もあるストーリなので、ぜひ楽しみながら観てください」(坂本龍馬役 小西麗菜)
「人斬り以蔵は剣術の使い手の役なので、特に殺陣をこだわって演じました。細かく振りを付けてもらったので、本番では物語だけでなく殺陣のシーンにも注目してほしいです」(岡田以蔵役 坂中楓)
「時代劇や殺陣、男役など初めての挑戦ばかりですが、新鮮な気持ちで稽古に取り組めています。本番では今まで見せたことがない“おとめボタン”を観てもらいたいです」(近藤勇役 上田美沙季)
「龍馬たちと新撰組が斬り合って死ぬシーンがあるのですが、ただ死ぬのではなく、それぞれの役を活かした死に様にも注目してみてください」(土方歳三役 山川紗希)
「それぞれの配役にはベースとなるキャラクター設定がありますが、裏側の設定は自分たちでアレンジしました。表情や仕草を自分らしくこだわった部分も舞台で観てもらいたいと思います」(沖田総司役 福島彩菜)
「唯一のオリジナルキャラクターの胡蝶が登場する場面は、物語でとても大切なシーンです。ほかのメンバーのみで展開するシーンと、自分が演じる胡蝶が登場するシーンとのメリハリを付けました。“生死”をテーマにしたストーリでもあるので、この舞台を見て、前向きに頑張ろう!というメッセージを伝える舞台にしたいです」(胡蝶役 宮原七奈)
この作品のタイトルである「RETERNER」。直訳すると“戻ってきた人”を意味する言葉だが、この幕末を舞台にした物語に、なぜこのタイトルが付けられたかという点にも注目だ。彼女らによる幕末時代劇が伝えるものが何なのか、ぜひその目で確かめてみよう!【東海ウォーカー/淺野倫孝】
淺野倫孝