全国の旅館や料亭の味が集結!“旅行会社のおせち”が人気

東京ウォーカー(全国版)

百貨店やコンビニの「おせち」が毎年、話題を集める中、ここ数年“旅行会社が販売するおせち”の人気が高まっている。旅行会社ならではのコネクションを生かした“全国各地の名店の味”が集まっているのだ。

「もともと企業や団体担当の営業マンのために、年末セールスのツールとして企画したものなんです。それが販売チャネルやラインナップが増え、クチコミでも広がって個人のお客様が増え、年々売り上げを伸ばしています」というのは、2002年から販売するJTB西日本。毎年、前年比150〜200%で売り上げを伸ばし、本年度も前年同時期比121.6%と好調だ。

その魅力はやはり、有名旅館やホテル、料亭のおせちがズラリと並んでいること。JTB西日本のおせちカタログ「おせちの鉄人」では、「ミシュランガイド京都・大阪2010」で三ツ星を獲得した老舗料亭「岡崎 つる家」や、石川県和倉温泉の名旅館「加賀屋」がそろう。また、3年前から販売を始め、前年比135%と好調な近畿日本ツーリストは「今まで地元でしかおせち料理を販売していなかった旅館やホテルと交渉の末、販売に至ったケースもあります」という。このような名店がそろうのは、旅行会社と各施設との“深い付き合い”があるからこそなせるワザだ。

では、不況が叫ばれる今年、売れ筋は? 今年で3年目、前年比200%で売り上げを伸ばすトップツアーによると「1万5000円前後のものが中心ですが、5万円などの高額なものも売れています。2010年の正月は曜日の配列が悪く休みが短いので、自宅で過ごされるお客さまが多く、注文も例年より多い」という。主力商品は手ごろな価格帯ではあるものの、旅行に出掛けない分、普段より少し豪華なおせちを楽しむ人もいるようだ。

海鮮が詰まった北海道の味覚、繊細な料亭の京料理、金沢の茶懐石など、“郷土色豊かなおせち”と共に“旅行気分”も楽しめる旅行会社のおせち。今回、話を伺った3社のおせち料理の概要は以下の通り。名店中心の百貨店、気軽なコンビニに次ぐ、新たな選択肢として加えてみては?【東京ウォーカー】

■JTB西日本「おせちの鉄人」

66施設123種類が1万〜8万8000円でラインナップ。関西と中四国のJTB、JTBトラベランドなどでカタログ配布&予約受付。その他のエリアは店頭受付はないが、デジタルカタログを見てJTB西日本コールセンターで予約可能。人気は京都「岡崎 つる家」の『一段重』(1万5750円)、北海道「網走海鮮市場」の『オホーツクおせち膳』(1万8000円)など。予約受付は12/17(木)まで

■近畿日本ツーリスト「味覚めぐり おせち」

44施設78種類が1万500円〜5万2500円でそろう。全国のグループ販売店と通信販売で購入可能。売れ筋は、「しょうざん」(京都)の『湧泉閣』(1万5750円)など。予約受付は12/13(日)まで

■トップツアー「新春の華やぎ おせち」

19施設33種類のおせち料理を1万〜5万2500円で、全国の支店で販売(一部はネット販売)。おすすめはボイル本タラバ足をメインとした海の幸おせち「函館 沙羅の月」の『オリジナルおせち』(2万円)など。予約受付は12/4(金)まで

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