「サボる筋肉」を動かして腰痛・肩こりから解放!nobu先生流 テレワークを快適にするためのセルフ整体

東京ウォーカー(全国版)

テレワークが普及する一方でよく聞くようになったのが、運動不足による腰痛・肩こり。それらが引き起こす体のだるさや重さはつらいものがあるが、比較的簡単に苦痛から解放される方法を、今人気上昇中の「闘わない格闘家整体師」nobu先生(@nobu_639)に聞いてみた。2021年3月にスタートしたYouTubeチャンネル「セルフケア教室 nobu先生/格闘家整体師」は2022年4月4日時点でチャンネル登録者数30万人以上、サブチャンネルやInstagram、TikTokを合わせるとフォロワー70万人以上と人気を博している。

固まっている筋肉をもみほぐしても無駄だと気づいた

nobu先生は、小学校から高校生まで相撲に励んでいた。プロのスカウトもあったが膝の靭帯を損傷して断念。競技復帰してからもたび重なる腰痛やスポーツ障害に悩んできた。腕のよい治療院を探し回るが解消の兆しがなく、自ら国家資格である鍼灸師・柔道整復師になることを決意した。先生自身が間違いだらけの治療によって、一時は体がボロボロに。その体を復活させたセルフケア法なだけに、説得力がある。

一般的に肩こりや腰痛などは、固まった筋肉を緩めたりストレッチをしたりしがち。しかし「固まっている筋肉だけを揉むのは間違ったアプローチです。痛みの原因は『ほかに働いていない筋肉があるから』なんです」とnobu先生は言う。

「人間の体には、働きにくく『サボりやすい』筋肉があります。そこを狙って、専門的な動きによってピンポイントで『働かせる』。早ければコリや痛みは一週間で解消します」。いかに正しく働かせるかが早期回復のカギとなるそう。今回は簡単な動きでさまざまな効果が期待できる、テレワークの肩こりや腰痛などを解消するセルフケアを5つほどピックアップしてもらった。

(1) ふくらはぎにたまった老廃物をドバドバ流すセルフケア

すねの外側から小指につながる筋肉と、足指の小指側の筋肉という2つの「サボる筋肉」をピンポイントに動かすセルフケア。ここの筋肉が固まってしまうと、第二の心臓とも言われるふくらはぎの機能が悪くなるため、老廃物がたまりやすくなるという。これらを流れやすくすることで、老化防止も期待できる。

セルフケア(1)-1
1…まず椅子に座った状態で、左右の膝を軽く近づけ、揃えていた左右の足の指先だけを外側に開く
2…足の裏側、特に親指側にグッと力を入れて床を押す
3…押した状態で10秒数える。これを3回繰り返す
「床を押しているときに、すねの外側に力がグッと入るはずです。筋肉がしっかり使われていることを意識しながら行ってください」(nobu先生)。

足裏の親指側で床を押す。すねの外側に力が入るはず (1)-1


セルフケア(1)-2
同じく座ったままでもう1パターン。
1…椅子に座った状態で、左右の膝を軽く近づけ、揃えていた左右の足のつま先だけを、かかとはつけたまま上げる
2…足の指を「グー」になるように曲げる。その時、特に小指に力を入れるようにする。握った状態で10秒数える。これを3回繰り返す
「この運動は、足首やふくらはぎを細くする効果もあります」(nobu先生)。

つま先を浮かせて、足指をグーにするように握る。特に小指に力を入れて (1)-2


(2) ド派手に癒やす!座ったまま坐骨神経痛を解消するセルフケア

坐骨神経痛になる原因は背骨、股関節、骨盤と太もも内側の筋肉が働いていないため。骨盤や股関節をつなぐお尻の筋肉が固まってしまい、坐骨神経を圧迫することで痛みが出る。この「サボる筋肉」を座ったまま動かすセルフケア。反り腰にも効果があるとか。

セルフケア(2)
1…椅子に正面に座る
2…片方の足の裏を、もう片方の足のすね(足の前側)に当てる
3…すねにあてた足の裏を上下に動かし、さするような動きを行う。左右の足交代で30回ずつ
「足の裏を上下に動かす時に、股関節とおなかの前に力を入れるよう意識してください。固まっている筋肉が動きます」(nobu先生)。

反対側の足裏ですねを上下にさする。股関節と下腹部が動くはず (2)


(3)爽快!座って1分で肩こりを解消できるセルフケア

肩こりの原因は、肩甲骨の内側から背骨につく筋肉、肩甲骨からひじの内側につく筋肉が「サボっている」ので、肩から背骨、首につく筋肉が固くなってしまうため。これらの筋肉をしっかり働かせることで、自然と肩こりを解消させる。

セルフケア(3)-1
1…椅子に座って、両手をひざの上に置き、手のひらを上に向ける
2…その状態から腕に力を入れて、両ひじをまっすぐ伸ばすようにして、10秒間キープする。これを3回行う
「ひじを伸ばした状態の時に、二の腕に力が入るように意識するのがコツです」(nobu先生)。

手のひらを上にしてひじを伸ばす。二の腕の筋肉に力が入る (3)-1


セルフケア(3)-2
もう1パターンあるのでこちらも試してみよう。
1…上記と同じく、まず椅子に座って両手をひざの上に置き、手のひらを上に向ける
2…左右の肩甲骨をくっつけるように、中央に引き寄せる。手のひらの位置は動きに合わせて膝からずれてもOK。この状態で10秒×3回行う
「背骨と肩甲骨の間にしっかり力が入るような感覚で行ってください。肩も動かしやすくなり、上がりやすくなります」(nobu先生)。

左右の肩甲骨をグッと引き寄せる (3)-2


サボる筋肉をしっかり動かしているという意識が大切だ。

得意な部位はオールマイティ!すべての人を痛みから解放させたい

なお、nobu先生の得意とするジャンルは、膝・腰・肩・首を始め、肘や手首・足首の捻挫、足底筋膜炎・ばね指・腱鞘炎と、どれでもOKというから頼もしい。「自分一人では困っている人を見るのに限りがある」と、近年は技術を教えることで施術家を増やす活動に専念している。SNSへと活動の幅を広げてきた。

今後、力を入れていきたいのは、運動能力をあげるセルフケアとのこと。「関節痛や体の悩みがあり、やりたいこともできない人を世の中から消して行きたい。多くの人に知っていただくために、YouTubeのフォロワーは50万人以上を目指します!」

取材・文=澤田佳代

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