大気の澄んでいる12月〜2月ごろは、“ダイヤモンド富士”が最もきれいに見られる季節。そのダイヤモンド富士が都内でも見られるって知ってる? 30年間富士山を追い、年間1万枚も写真を撮影し続けている田代博さんに、年内のおすすめビュースポットを聞いた。
ダイヤモンド富士とは、富士山の山頂部と太陽が重なる現象のこと。日の出と日の入りの2種類があり、富士山の東側に位置する東京近郊は、色鮮やかな丸い夕日が山頂に沈む、日の入りの光景が楽しめる。もちろん気候や地理的条件も整わないと見ることができないが、12月に都内で見られるのは、高尾山をはじめとするJR中央線沿線エリアだ。
中でも、イチオシは「高尾山 山頂」。12/17(木)〜26(土)の16:12ごろ、標高599mの山頂あたりともみじ台近辺から西側の相模湖方面を眺めるのがおすすめだ。12/20(日)〜24(木)はケーブルカーが18:00まで延長運転されるので、ぜひ眺めに行きたい。
ほかにも立川駅周辺には、電車と一緒にダイヤモンド富士の撮影が可能な多摩川鉄橋付近や、富士山や丹沢連山が一望できる穴場スポット、グランデュオ立川がある。八王子駅はそごう八王子店11階屋上から富士山の雄大な姿が堪能できるなど、絶景スポットがいっぱいだ。
田代さんは、ダイヤモンド富士を眺めるコツについて、「富士山が見えなくてもぎりぎりまであきらめないこと」だと語る。「太陽が頂上にかかってから沈み込むまでは約2分40秒だけ。太陽が沈んだ後、あかね色に染まった空を背景にそびえる黒い富士山のシルエットにも、息をのむ思いです」。
富士山の東西側の限定された範囲のみで年2回だけ楽しめるダイヤモンド富士。今冬、太陽が富士山に沈むこの神秘的な光景を、ぜひ一度見に行ってはみてはいかが?【東京ウォーカー】