食料品の製造・販売を手がける明治屋が6月7日(水)、かき氷のイベント「京橋かき氷コレクション」を開催した。同社7階の明治屋ホールで行われたイベントは、「自分史上最高のおうちかき氷を!」をテーマに、昭和4年(1929年)から瓶入りシロップを製造している明治屋と、2012年から「かき氷コレクション」を開催している日本かき氷協会がコラボしたもの。
ここ数年、かき氷専門店による「グルメかき氷」が人気となっている。その理由について、イベントに登壇した日本かき氷協会代表の小池隆介氏は「東日本大震災が起きた2011年の夏は、節電を意識せずにはいられませんでした。そんな中、昔ながらの“かき氷”で涼をとる手段が見直されたことが、現在も続くブームのきっかけのひとつだと考えています」と解説。
明治屋は、家庭用冷蔵庫の普及とともに広まった「おうちかき氷」にはなくてはならない存在の「マイシロップ」を88年前から製造してきたことでも知られ、瓶に入ったイチゴやメロンのシロップが夏の風物詩だという人も多いはず。
イベントではまず、明治屋が5月に発売したばかりの、「マイシロップパウチ味わうシリーズ」を使ったかき氷が提供され、試食した参加者からは、「いままでのシロップにはない“濃厚な果物感”が気に入った」との声も。
超有名店のグルメかき氷が登場!
続いては、かき氷専門店「かんな 沖縄店(沖縄)」と「クラフトカフェ(埼玉)」の2店舗がその場でつくるできたてかき氷の食べ比べが行われ、ブースの前には長蛇の列ができていた。
埼玉の「クラフトカフェ」が用意したのは、「ラムレーズン珈琲」「パクチー」「完熟梅と越生梅林大吟醸の酒かす」の三種類。
また、「沖縄かんな」は、「アセロラレアチーズと沖縄パイン」「沖縄ドラゴンバナナとシママースカスタード」「沖縄パッションマンゴー」を提供。
記者は「ラムレーズン珈琲」と「沖縄パッションマンゴー」を試食。どちらもきめの細かい氷と、凝りに凝ったソースやシロップはまさに「グルメかき氷」といった満足感で、あっという間に完食してしまった。
「天然氷やこだわりのシロップを使った『グルメかき氷』は成熟期に入ったと感じます。多様化は今後も続くと思いますが、シロップだけで楽しむという原点回帰の流れも。店舗のかき氷が成熟すると同時に、家庭で楽しむかき氷も再評価されています。性能の高い家庭用かき氷製造機も増え、シロップの代名詞でもあった明治屋の『マイシロップ』にプレミアムな新作が追加されたのも追い風になるはずです」と小池さん。
また、兵庫では6月25日(日)に、「KANSAI かき氷コレクション2017」も開かれる予定。ますます盛り上がる専門店のプレミアムなかき氷と、家庭での質の高いかき氷の両方をバランス良く楽しんでみては?【取材・文=杉山元洋】
杉山元洋