ディーン・フジオカが大阪に戻って来た!「男もコロッといく色気」監督も大絶賛

関西ウォーカー

2015年NHK連続テレビ小説『あさが来た』で日本中の女性を虜にしたディーン・フジオカが主演する映画「結婚」が6月24日(土)から公開される。本作は、2008年に「切羽へ」で「直木三十五賞」を受賞した井上荒野の同名小説を実写化したもの。今回ディーンは、端正な容姿、気の利いた会話で様々な女性の心を奪っていく結婚詐欺師・古海健児という役どころに挑戦。ディーンが五代友厚役を演じて人気を得た、テレビドラマ「あさが来た」でディレクターを務めた西谷真一監督がメガホンを取り、再び「あさが来た」のコンビがタッグを組んだ。

6月13日、大阪・なんばパークスシネマにて先行上映会が行われ、主演のディーン・フジオカ、西谷真一監督が上映前に舞台挨拶をした。

2人が姿を現すや否や女性ばかりで埋め尽くされた客席からは、「キャー」という歓声が巻き起こり、ディーンが「みなさん、大阪に帰ってきました!」と第一声を発すると、観客からは「おかえりー!」とレスポンス。「ただいまー!」と言うと「待ってたで!」と再び客席のあちらこちらから声が上がり、「ありがとう!」と満面の笑みを浮かべながら、関西弁で返事をするディーン。「今日はみなさんお越しいただいて、本当にありがとうございます。楽しんでください」と挨拶した。

一方、西谷監督は「僕も1年ぶりに大阪に戻ってきました。これだけ集まっていただいて、すごく感動しています」と深々と頭を下げ、挨拶したところで、イベントが始まった。

上映前につき、ネタバレができないということに対して「緊張感がありますね」と少し緊張した面持ちのディーン。撮影期間が予備日なしの2週間で行われたことが明かされると、観客からはどよめきが。

今回の結婚詐欺師という役どころについてディーンは「犯罪者かーと思いました」と笑みを浮かべ「どんな作品でも、監督が選んで下さるものであれば、一緒に映画を作りたいなという気持ちが先にあった」とオファーを受けた際の胸の内を明かした。

原作での主人公・古海は、「40代半ばの背の低い男」という設定であり、ディーンのイメージとは遠くかけ離れているが、実写化でディーンを起用した理由について西谷監督は「それがぴったり合うかなと。ディーンさんがやられたら、古海健児っていうのがすごい化学反応を起こして、引き立つんじゃないかと思ったからです」と明かした。

撮影中、ディーンが様々なアイディアを提案し、小道具が足されたり、ジェスチャーが加わったりなどのシーンも多々あるという。ピアノを弾くシーンでは、通常では音を先に取り、それを流しながら演技をかぶせることが多いそうだが、今回は実際に弾きながらセリフを言うことに挑戦。「すごく難易度高かったです。ライブを何回もやる感じでした」と語った。

この作品の主題歌も手掛けたディーン。監督からは最初に「映画を締める曲にしてほしい」とのリクエストがあったそう。楽曲のリフの刻み方は、古海健児の心情を表しており、歌詞は古海の日常を切り抜き、古海のテーマのような感じで書いたと言い「すごく手ごたえを感じました」と満足気に語った。映画の主題歌ではあるが「映画を観たことがない人が聴いたとしても、映画の本編にもストーリーがつながっていくような、逆の回路としても機能してほしかった」と楽曲単体でも成立するものに仕上げたという。監督から最初に曲を作ってほしいとオファーがあった際「絶対『あさが来た』というところから始めようと思っていたんです。言葉遊びみたいなものかもしれませんが、監督とこうやって一緒にお仕事をさせていただくきっかけとなったのが『あさが来た』という作品だったので」と監督と再タッグを組めた喜びを歌詞に込めたことが明かされた。

ディーンの魅力について西谷監督は「僕が言うのも変ですけど、色気ですね」と言うと、会場は爆笑の渦に巻き込まれ「男もコロッといく色気。そこまでのレベルです。他の人にはないです」と大絶賛。今後やってもらいたい役柄について「具体的には、この作品を一人でも多くの方に観ていただいて、続編を作りたいと思っています。そして、『やすらぎの郷』じゃないですけれど、老女優とディーンさんの恋を見てみたいなと考えています」と早くも次の構想を練っていることを明かした。

ドラマ「あさが来た」の撮影中、一時大阪に滞在していたディーン。大阪でお気に入りの場所は沢山ありすぎると言い「どこに行っても歩くのが気持ちいい。どんだけ疲れていても、大阪に着くとエネルギーが湧いてくるというか、風水をちゃんとわかった人が作った街というのは本当にすごいなと思います」と語り「ずっといるとわからないかもしれないですが、他の街にいると、大阪の気の流れの良さというのを感じます」と大絶賛。好きな関西弁を問われ「『おおきに』は入門編ですよね。『そやなー』とかも好きです」と言うと、会場から「『好きやで』と言って!」とリクエストがあり、ディーンが「好きやで!」というと拍手が巻き起こり、「ほんまやで!」と笑顔で返す場面も。

豊岡出身の西谷監督は「大阪独特のパワーがあります。人の情が厚いですね。東京と比べると全然居心地がいいです」と明かし「住めるものなら、ずっと住んでいたいです」と思いを語った。

作品タイトルの「結婚」にちなんで、「結婚っていいなと思うところ」について問われるとディーンは「僕は普段一緒に住んでいないので、同じ空間に一緒にいられて、子供たちの笑顔があって、家族がいるところが自分にとっての帰る場所であり、そこが物理的に家になるという感覚なので、そういうことを知られて良かったなと思いました」とコメント。

これから観られるお客さんに向けて西谷監督は「1回目はストレートに観ていただいて、2回目は古海健児の気持ちで観ていただき、3回目は女優陣の気持ちで観ていただく、できれば3回観ていただきたい映画になっています。是非宜しくお願い致します」と挨拶。

それを受けディーンは「3回とは言わず、何回でも機会があれば観ていただけるとうれしいです。古海がこの物語の後どうなっていったのか、最後の曲が鳴り止むその瞬間まで楽しんでいってください。今日は本当に有難うございました」と締めくくった。

【関西ウォーカー編集部/ライター南 華凛】

南 華凛

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