シリーズ累計2500万部を突破した超人気コミックス「最遊記」。連載25周年を記念した原画展「最遊記25th EXHIBITION」が有楽町マルイ(東京都中央区)8階のイベントスペース SPACE7・8にて2023年6月4日(日)まで開催されている。
今回の原画展最大の魅力は、展示物を原作者・峰倉かずや先生自らがセレクトしたということ。「ファンの方に見てほしい」と、峰倉先生が選んだ200点以上の生原稿・カラー原画が所狭しと並ぶ、ファンにはたまらない空間になっている。会場入口で購入できる公式パンプレットには、展示されている原稿約150点とそれぞれの原稿への峰倉先生のコメントが収録されている。パンフレットと展示原稿を見比べながら会場を回れば峰倉先生の思いや制作時のエピソードも垣間見え、一層深く作品の魅力を体感できるはずだ。
展示は、「最遊記」、「最遊記RELOAD」、「最遊記RELOAD BLAST」、「最遊記外伝」、「最遊記異聞」と歴史をたどるように各シリーズの生原稿・カラー原稿が展開されている。アナログの生原稿は、間近で見るとキャラクターの髪の毛一本一本まで細かく描かれた繊細さに驚かされ、少し引いて全体を眺めると繊細な仕事の積み重ねから成る迫力に圧倒される。展示点数が多いうえにどの作品も見ごたえ抜群なので、何度か足を運んで「おかわり」したくなる。
漫画原稿・カラー原画ゾーンを抜けると、総幅約10mにわたり壁面に「最遊記」シリーズのラフ原画が展示された圧巻の光景が。もはやラフの域を超えた、原稿原画と差異を感じられないほどしっかりと描きこまれたラフ画の数々に、食い入るように見つめたり、写真に収めたりする人が多いのも頷ける。
ほか、峰倉先生が実際に使っていた画材などの仕事道具や、アルコールマーカー「コピック」とのコラボ商品「最遊記×コピックセット 峰倉かずやセレクション」も展示。三蔵一行と写真が撮れるスタンディパネルや、作品や峰倉先生へのメッセージを書き込めるボードもぜひチェックを。