40代で2億の資産を築いた元海上自衛官が提唱。“攻めの節約”で資産を築け

東京ウォーカー(全国版)

物価は上がる一方なのに、一部の大企業を除けば賃上げは進まない――。ニュース等で飽きるほど見聞きしているフレーズだ。そんな時代と捉えると、これまで以上に必要になるのが「節約」だろう。節約によって40代で約2億円の資産を築いて早期退職を果たしたのが、生方正さん。生方さんが提唱するのは、ただの節約ではなく“攻めの節約”というものだ。

40代で約2億円の資産を築いて早期退職を果たしたの生方正さんにインタビュー

資産形成のいちばんのベースとなったものこそ「節約」

私は、高校を卒業後に海上自衛官として奉職しながら、約2億円の資産を築いて46歳でアーリーリタイアしました。もちろん、国内株式や不動産投資で資産を拡大させてきましたが、お金に関する考えの根幹をなしたものは「節約」です。

今振り返ると、もともと費用対効果に敏感な金銭感覚を持っていました。例えば「自分に必要な情報を得るための高額セミナー」には惜しまずお金を支出する反面、「自分に必要ないものには1円たりとも払わない」という徹底したスタンスで行動してきました。もちろん、必要なものであっても、安く購入する方法を検索して手元に残るお金を厚くすることを意識していました。

そもそも私がそういった考えを持ち、行動できるようになったのは、海上自衛隊の任務等で海外を訪れたことがきっかけでした。日本において100円は自販機でコーラ1本も買えない値段ですが、発展途上国ではおいしいランチを食べることができる。モノの価値が、国をまたぐと変わることに気付き、価格差に注目するようになったのです。

「目的」を持つと節約は苦痛から快楽に変わる

今、この記事を目にしているということは、皆さんも多かれ少なかれ「節約したい」気持ちを持っているのだと思います。では、皆さんはどうして節約したいのでしょうか?

私は、節約するには、節約する明確な理由、「貯めたお金を使う目的」が決まっていることが大切だと考えています。私の場合、「老いる前に退職して世界中を旅行する」ということが目的であり、お金を貯める原動力でした。

もちろん、定年退職したあとに世界旅行をすることも可能ですが、年をとって健康面に不安があれば旅行できる範囲が限られるでしょうし、感受性や適応能力が落ちて滞在中に得られる経験の質も低下することでしょう。だからこそ、早期退職を目的として行動し続けてきたのです。

「節約」というと、「我慢がつきもの」「苦しいもの」といったイメージを持つ人も多いと思います。しかし、目的がしっかりしていれば、節約に対してネガティブな感覚を持つことは少なくなります。むしろ、「節約することで少しずつ目的に近づいている!」という快感すら覚えるほどです。

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