2024年問題に対するトラックドライバーの本音に迫る!75.5%が「労働時間減少による手取り減少」を危惧

東京ウォーカー(全国版)

2024年4月から、働き方改革関連法の施行により、ドライバーの時間外労働の上限が月平均80時間に制限される。ワークライフバランスが取れるようになる一方で、走れる距離が短くなることによる収入減少など「2024年問題」と呼ばれる働く側の懸念点もある。


そこで、Sasuke Financial Lab株式会社が運営する保険の診断・一括比較・見積もりサイト「コのほけん!」は、「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」に関する意識調査を実施。調査期間は2023年5月15日の3日間で、トラックドライバーを対象にインターネットリサーチを実施し、106名の有効回答を集計した。

2024年問題に対するトラックドライバーの本音を調査


Q1.「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」で、トラックドライバーの働き方はどう変わると思いますか。あなたが考えるメリットを教えてください。

「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」での、トラックドライバーの働き方に関して、「長時間労働/時間外労働の是正」が57.5%、「賃金や労働時間などの労働条件が改善」が32.1%、「業務効率を見直すきっかけとなる」が31.1%だった。

「長時間労働/時間外労働の是正」という回答が最多


Q2.「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」で、トラックドライバーの働き方はどう変わると思いますか。あなたが考えるデメリットを教えてください。

「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」で、トラックドライバーの働き方に対しては、「労働時間が減ることに伴う手取り収入の減少」が75.5%、「人手不足に拍車がかかる」が67.9%、「荷主企業に対して値上げ交渉が必要になる」が43.4%。トラックドライバーの大半が、2024年問題による「労働時間減少による手取り減少」を危惧していることがわかった。

【画像】トラックドライバーの75.5%が2024年問題による「労働時間減少による手取り減少」を危惧


Q3.あなたは、業界に変化がありそうな「2024年問題」をきっかけに、転職を検討しましたか。

業界に変化がありそうな「2024年問題」をきっかけに、転職を検討しましたかとの質問に対して、「かなり検討した」が8.5%、「少し検討した」が23.6%という結果となった。

「全く検討しなかった」という回答が最多


Q4.「2024年問題」をきっかけに、転職を検討した理由を教えてください。(複数回答)(Q3で「かなり検討した」「少し検討した」と回答した人のみ)

トラックドライバーに「2024年問題」をきっかけに、転職を検討した理由を質問したところ、「収入が減ることへの危惧」が79.4%、「業界・会社の先行きが不安」が50.0%、「人手不足で結局は自分に負担がのしかかりそう」が44.1%だった。

「収入が減ることへの危惧」という回答が最多


Q5.「2024年問題」は、自身の働き方やライフプランを見つめ直すきっかけとなりましたか。

「2024年問題」が、自身のライフプランを見直すきっかけとなったかという質問に対しては、「非常にそう思う」が11.3%、「ややそう思う」が37.7%という結果となった。

「2024年問題が、自身の働き方やライフプランを見つめ直すきっかけになった」という回答が最多


Q6.自身の働き方やライフプランについて具体的にどんなことを考えましたか。(複数回答)(Q5で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人のみ)

「労働に伴う体への負担を考えた」が53.8%、「収入減少に伴う家計の見直し」が51.9%、「自身の理想の働き方を考えた」が42.3%だった。

「労働に伴う体への負担を考えた」という回答が最多


Q7.あなたは、「働き方改革関連法の施行」や「2024年問題」などの社会的な動きに伴って、ライフプランの見直しや保険の加入、保障内容の見直しを検討したいと思いますか。

トラックドライバーの、ライフラインの見直しや保険の加入を検討したいかどうか、「非常にそう思う」が12.3%、「ややそう思う」が34.9%。約半数が「ライフプランの見直しや保険加入、保障の見直しを検討したい」と考えていることがわかった。

「ややそう思う」という回答が最多


Q8.あなたは、保険の加入や保障内容の見直しに対してどんなイメージを持っていますか。(複数回答)」(Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人のみ)

トラックドライバーの、保険に関するイメージは「万一の時に備えるために必要」が44.0%、「保険料が高い」が42.0%、「どのように保険を選べばよいかわからない」が32.0%だった。

「万一の時に備えるために必要」という回答が最多


Q9.あなたが、保険の加入や保障内容の見直しを実施すると仮定した場合、どのような方法が理想的ですか。(複数回答)

トラックドライバーの理想の保険加入・見直し方法は、「オンラインで完結する」が33.0%、「自分に必要な保険がわかる/診断できる」が29.2%、「スマートフォンで見れて、時と場所を選ばない」が19.8%。保険の加入や保障内容の見直しは、「オンラインで完結する方法」が最も人気が高いことがわかった。

「オンラインで完結する方法」という回答が最多


今回の調査では、まず、「働き方改革関連法の施行」と「2024年問題」に関して、トラックドライバーは、長時間労働の是正や労働条件の改善、業務効率の見直しといったポジティブな影響を期待する一方で、労働時間の短縮に伴う収入の減少や人手不足、荷主企業との値上げ交渉などのネガティブな影響も懸念していることがわかった。

また、自身の働き方やライフプランについて51.9%が「収入減少に伴う家計の見直し」を考えたことがあり、保険の加入や保障内容の見直しに関しては、52.8%が「オンラインでの相談・完結」を希望しているということが明らかに。加えて、約半数の回答者にとって「2024年問題」は、働き方やライフプラン、家計や保険の見直しをするきっかけになったようだ。

中でも、保険に対しては、必要性を感じつつも保険料の高さや選び方が分からないなどの難しさを感じている人が少なくなく、オンラインで完結することや、自分に適切な保険が明確に示されるなどの課題をクリアする必要がありそうだ。実際の影響は制度が施行されてから実感することになりそうだが、ライフプランや保険の見直しなど、今できることから対策し、将来への安心を確保することが大切だといえるのではないだろうか。

【調査概要】
・調査名:2024年問題に対するトラックドライバーの本音調査
・調査主体:株式会社IDEATECH
・調査対象:トラックドライバー106名
・調査期間:2023年5月15日の3日間
・調査方法:インターネットリサーチ
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

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