昆虫ハンター・牧田習が解説するオドロキの昆虫雑学!アメリカアカヘリタマムシは幼虫の姿で50年すごすことがある

東京ウォーカー(全国版)

いよいよ夏の到来!夏と言えば昆虫の季節です。

テレビでもお馴染みで注目度急上昇中!最近では『昆虫ハンター・牧田 習のオドロキ!!昆虫雑学99』を上梓した昆虫ハンター・牧田習が、オドロキの昆虫雑学を解説!昆虫たちのびっくり生態を全27回でご紹介します。

子供も大人も「夢虫(むちゅう)」になること間違いナシ!

アメリカアカヘリタマムシは幼虫の姿で50年すごすことがある

アメリカアカヘリタマムシは幼虫の姿で50年すごすことがある『昆虫ハンター・牧田習のオドロキ!!昆虫雑学99』(著:牧田習)

北アメリカの針葉樹がたくさん生えている森を歩いていると、赤と緑にキラキラ輝く昆虫が飛んでいました。間近でよく観察してみると、 アメリカアカヘリタマムシ というタマムシの仲間です。 この美しいタマムシ、世界中の昆虫の中でもトップクラスにすごい特徴があるのです!それは「幼虫期間の長さ」。アメリカアカヘリタマムシの幼虫期間はとても長く、50年ほどになることもあります!

あまりにも幼虫期間が長いため、おもしろいことが起きてしまいます。まず、針葉樹に産みつけられた卵から幼虫が生まれます。幼虫は木の内部で暮らし、木を食べて育つのですが、この時、成虫になるまであまりにも時間がかかるため、知らない間に人間によって木が切られて、家の木材などに使われます。そして 成虫になって出てくると、誰かの家だった ということがあるのです(笑)。でも、何十年もの長い期間を超えて命をつなぐのは、とても神秘的ですよね。

データ

名前 ◎アメリカアカヘリタマムシ
体長(成虫) ◎2cm弱
生息地 ◎北アメリカ。針葉樹の森
活動時期(成虫) ◎5〜8月
特徴 ◎赤と緑の輝く体を持つ
採取難易度 ★★★★
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