昆虫ハンター・牧田習が解説するオドロキの昆虫雑学!ハイイロゲンゴロウは冬になると凍りがちだが、溶けると復活する

東京ウォーカー(全国版)

いよいよ夏の到来!夏と言えば昆虫の季節です。

テレビでもお馴染みで注目度急上昇中!最近では『昆虫ハンター・牧田 習のオドロキ!!昆虫雑学99』を上梓した昆虫ハンター・牧田習が、オドロキの昆虫雑学を解説!昆虫たちのびっくり生態を全27回でご紹介します。

子供も大人も「夢虫(むちゅう)」になること間違いナシ!

ハイイロゲンゴロウは冬になると凍りがちだが、溶けると復活する

ハイイロゲンゴロウは冬になると凍りがちだが、溶けると復活する『昆虫ハンター・牧田習のオドロキ!!昆虫雑学99』(著:牧田習)

毎年、冬になると辺りはすっかり冬景色になり、池や沼も凍ってしまいます。そんな時、水中の昆虫たちはどうしているのでしょうか?灰色の体と黒い模様、そしてオレンジ色の脚が特徴の ハイイロゲンゴロウ は、ゲンゴロウの中でもとても活発な種類です。水の中を泳ぎ回ってエサである小さな生き物を捕まえるのはもちろん、羽を使って飛ぶのも得意です。この活発さから、日本を含むアジア、アフリカ、さらには南北アメリカ大陸にまで分布しているくらいです。

そんなパワフルなハイイロゲンゴロウですが、冬、生息地である池や沼が凍ってしまうと、水中のハイイロゲンゴロウも 一緒に凍ってしまいます。 「凍ったら死んじゃうじゃん!」と思うかもしれませんが、ここからが彼らのすごいところ。ハイイロゲンゴロウが入った氷を暖かい場所に置いておくと、氷が溶けて中からハイイロゲンゴロウが出てきます。そして、驚くことに、最初はたどたどしい動きをしていたのが、しばらくすると活発に動き始めるのです! 多くの生き物は冷凍されると死んでしまいますが、ハイイロゲンゴロウは体が凍っても復活することができるのです。 いろいろな場所に飛んで行けて、凍っても復活できる、このスーパーボディ、どうにか手に入れてみたいものです(笑)。

データ

名前 ◎ハイイロゲンゴロウ
体長(成虫) ◎1〜1.5cmほど
生息地 ◎日本ほかアフリカ、アメリカなど
活動時期(成虫) ◎通年
特徴 ◎灰色の体を持つ。腹は薄い黄色
採取難易度 ★★
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