株式会社JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニーが2023年7月24日、東京駅丸の内駅舎周辺をメターバース上で再現した「Tokyo EkiVerse(トーキョーエキバース)」を8月31日(木)までの期間限定でオープンした。自分のアバターを操作して、バーチャル空間を自由に移動しながら、東京駅やエキナカの魅力を体験できるという。
リアルイベントや博物館との連動も
「Tokyo EkiVerse」では、「TOKYO STATION KIDS CAMPASS」をコンセプトに、子どもの“夏休みの自由研究”を応援するコンテンツを提供。バーチャル空間に展示するパネルで、東京駅とその周辺エリア「東京ステーションシティ」参画企業のSDGsの取り組みや、同駅の商業施設「グランスタ」を紹介する。
そのほか、鉄道グッズを展開する「TRAINIART(トレニアート)」、博物館「インターメディアテク」と連動したブース、東京駅構内で8月8日(火)まで実施のイベント「東京駅タイムトリップクイズラリー」と連動したプレゼント企画も実施中だ。
「メタバース空間に対する期待の高さ」を実感
「Tokyo EkiVerse」は、駅を「交通の拠点」から「暮らしのプラットフォーム」へ転換しようとする、JR東日本グループによる「Beyond Stations構想」の一環。ユーザーとの新たなコミュニケーションの形を探り、メタバースで何ができるのか、将来的にどういった活用が可能なのかを確認するための実証実験として実施された。今回の取り組みについて、同社新事業戦略部部長の播田行博さんに話を聞いた。
「(今回の取り組みの狙いは?)バーチャル駅からリアルの駅への送客、逆にリアルの駅からバーチャル駅への送客が可能か、どんなコンテンツが有効なのか、ファン・コミュニティの場として活用できそうか、その辺りを今回の実証実験では確認していきます。また、『Tokyo EkiVerse』をきっかけに、実際に現地に来ていただき、周辺施設を含めた東京駅全体の盛り上げりにつながってほしいという想いもあります」
「(今回の取り組みのアイデアはどこから?)どんな空間にするか、いくつか案は挙がりましたが、多くの方に人気があり、アイコンとしても興味を持っていただきやすい点から、東京駅丸の内駅舎をバーチャル空間の舞台にしました。『夏休みの自由研究』『東京駅周辺のおすすめ施設紹介』『東京駅リアルイベントとの連動』といったコンテンツとの相性もよく、また東京駅丸の内駅舎のよさをもっと知ってもらいたいという想いが担当にもあったため、結果的に最適な舞台を選ぶことができたと考えています」
「(実施にあたり印象に残っていることは?)せっかく東京駅丸の内駅舎のバーチャル空間をつくることになったので、東京駅丸の内駅舎周辺での素晴らしい取り組みを紹介すべく、多くの企業、団体にお声がけさせていただきました。各社、各団体とも、最初から非常に前向きに捉えていただき、東京駅丸の内駅舎のメタバース空間に対する期待の高さを感じました。今後も『次世代型の新しいエキナカ商業施設』を見据えた実証実験を随時実施していく予定です」
「(ユーザーへのメッセージは?)ご自身のスマートフォンやパソコンから気軽に入っていただける空間ですので、まずはお試しいただきたいです。お子さまにも楽しんでいただけるアスレチック要素や東京駅を楽しく知ることができるクイズ、自由研究のお手伝いも可能ですので、ぜひご家族皆様でお楽しみいただければと思います」
東京駅を訪れたことがある人も、新たな一面を見つけることができるはず。親子で楽しんでみてはいかがだろうか。
■「Tokyo EkiVerse」概要
期間:2023年7月24日(月)10:00~8月31日(木)18:00
利用料:無料
※ダウンロードや利用時にかかる通信費(パケット代)は利用者が負担。
文=伊藤めぐみ