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今回取り上げるのは、2023年7月21日に東京・青山にオープンした、「ITOCHU SDGs STUDIO RESTAURANT 星のキッチン」(以下、「星のキッチン」)。株式会社トランジットジェネラルオフィスが運営を行うこのレストランでは、おいしく、楽しい食体験を通じて、気軽にSDGsに触れることができる。
老若男女誰もが心地よく過ごし、SDGsを学ぶことができる空間
数々のサステナブルな食材や料理が生まれている昨今だが、「敷居が高い」という印象を持たれることも少なくはない。そのような現状に対し、サステナブルな食文化を広げる第一歩として、「星のキッチン」では、ファミリーレストランをお手本に、子どもから大人までみんなが好きな定番メニューの提供を行っている。
メニュー開発の際には「日本サステイナブル・レストラン協会」にも監修協力を仰ぎ、有機野菜、地産地消と旬の食材、フェアトレードなどといった多様な食のサステナブルの在り方に触れることができる食材が数多く用いられているのも特徴のひとつだ。
また、「星のキッチン」では、地球環境や社会への負荷・影響の低減に配慮した食材調達や、食品廃棄物のリサイクルなど、多岐にわたるサステナブルな活動に力を入れている。株式会社トランジットジェネラルオフィスが取り組むサステナブルな活動のひとつである、「テーブルウェアリユースプロジェクト“TRANSFER”」の第一弾も「星のキッチン」でリリース。使い古された業務用中古食器を再加工したものが「星のキッチン」で使用される。
ほかのレストランとは異なる「星のキッチン」ならではの特徴とは?
ここでは、「星のキッチン」の特徴やレストランのオープンにいたるまでの苦労などについて、伊藤忠商事株式会社の担当者に話を聞いた。
――「星のキッチン」での取り組みの目的について教えてください。
ITOCHU SDGs STUDIOでは生活の中でSDGsに触れるきっかけ作りをKIDS PARK、こどもの視点カフェなどを通して提供してきましたが、生活において非常に身近な食を通して、おいしく食べながらSDGsに触れていただきたいと考え、レストランを開設しました。
――「星のキッチン」のイチオシポイントを教えてください。
すべてのメニューにおいてSDGsの要素が入っており、たとえば環境への負荷が低い植物性たんぱく質や地産地消の食材、フェアトレードな食材が取り入れられています。ボロネーゼのパスタには当社グループの不二製油のソイミートとソイチーズを使用していますが、通常のお肉やチーズを使用しているのかと思うくらいのクオリティになっています。
また、規格外として廃棄されていたバナナを活用するDOLE(R)の「もったいないバナナ」を使用したパフェやシェイクも、バナナの旨みを味わえるのでおすすめです。
また、サステナブルな食の世界を広げる体験のひとつとして、サラダやアイスクリームをカスタマイズできる「未来をおいしく選ぶ“サステナブル・トッピングバー”」もご用意。
おいしい食材から好きなものを選ぶことが、サステナブルな地球にもつながる食体験。自由に楽しくトッピングをしてもらいながら、実はこういったこともSDGsだということを感じていただければと考えています。
――「星のキッチン」のアイデアはどのようにして生まれましたか?また、その実現に向けて苦労した点などあれば教えてください。
これまでITOCHU SDGs STUDIOを通じて、生活のなかでSDGsに触れるきっかけ作りを行ってきました。「食べる」ことは、地球・自然と切っても切り離せない関係であり、この星をサステナブルなものにしていくきっかけを作るレストランということで着想し、「星のキッチン」と名づけて企画を進めてきました。
苦労した点として、SDGs関連商材はどうしてもコストがかかることがあります。敷居を下げ、サステナブルな食文化を広げることが目的であり、できる限り価格を抑える努力をしてきました。
また、大豆たんぱくや豆乳原料等の植物性素材を使用しながら、動物性の味やコク、食感を出すことにも苦労しましたが、不二製油の技術力で動物性を使用したものと遜色のないおいしさを実現できました。
――サステナブルな食材をより多くの人に食べてもらうために、「星のキッチン」ではどのような工夫をされていますか?
まずは「おいしい・楽しい」ものでないと始まらないと考えており、サステナブルな「食」の取り組みを“子どもから大人までみんなが好きなハンバーグやパスタ、パフェなどの定番メニューでご提供しています。SDGsへの関心も高まり、サステナブルな食材・料理が生まれてきていますが、普段の生活のなかに取り入れるとなると、まだまだ敷居が高いため、そのような固定観念を変化させ、サステナブルな食文化を広めるレストランにしていきたいです。
サステナブルな食体験を提供する。「星のキッチン」は子どもから大人まで、誰もがSDGsをより身近に感じるきっかけを発見できる場所。SDGsに関心がある人も、そうでない人も、ぜひ「星のキッチン」に一度足を運んでみてはいかがだろうか。
「ITOCHU SDGs STUDIO RESTAURANT 星のキッチン」概要
・オープン日:2023年7月21日(金)
・場所:東京都港区北青山2-3-1(伊藤忠商事 東京本社敷地内 Itochu Garden)
・営業時間:11時00分~21時00分(ラストオーダー 20時30分)
・定休日:月曜日(※月曜日が休日の場合、翌営業日が休業)
・アクセス:東京メトロ 銀座線『外苑前』駅 出口4aより徒歩2分
東京メトロ 銀座線・半蔵門線・都営地下鉄 大江戸線『青山一丁目』駅出口1(北青山方面)より徒歩5分