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今回取り上げるのは、九州・熊本の老舗醤油メーカー、株式会社フンドーダイが開発した「透明醤油」を使った「透明すぎる CLEAR FOOD & SWEETS(クリアフード&スイーツ)」である。
熊本発「透明醤油」が外国人観光客の心をつかむ
「UMAMI(うまみ)」という言葉が世界に広がる今、「透明醤油」の輸出量は年々増加しているのだという。
日本食だけでなく、隠し味としてフレンチやイタリアンにも使われ、その汎用性の高さがうかがえる透明醤油。また、2022年12月に浅草・かっぱ橋にオープンしたフンドーダイのアンテナショップ「出町久屋」を訪れた外国人観光客からも「独創的でおもしろい」「透明なのに醤油の味がちゃんとして驚いた」「『UMAMI』があっておいしかった」などと、その独創性や味わいを評価する声があがっている。
フランスやドイツなどの展示会に参加したことをきっかけに、ミシュランの星獲得レストランに導入された経験もある。大手メーカーの工場があるなど「醤油」の認知度が高いアメリカとも、最近取り組みを始めたという。日本でまだメジャーではない透明醤油だが、株式会社フンドーダイが海外への輸出を開始して4年目で、輸出量は100ml瓶が毎年1.5倍ずつ増加、1Lの業務用は毎年2倍ずつ増加しており、着々と海外へ広がりを見せているようだ。
現在、「透明醤油」以外にも「透明醤油でつくった だし醤油」「透明醤油でつくった トリュフ醤油」「透明醤油でつくった 柚子舞うぽん酢」なども販売しており、トリュフやぽん酢などの人気がとても高いそうだ。
透明すぎる CLEAR FOOD & SWEETS
今回製作されたのが、透明醤油ならではのみずみずしさや透明感を生かした「透明すぎる CLEAR FOOD & SWEETS」。暑い夏にも涼しげな料理やスイーツは、自宅で簡単に作ることができる(レシピは「出町久屋」のInstagramで紹介されている)。
透明すぎる「プリン」や「みたらし餅」といったスイーツのほか、透明すぎる「冷やし醤油ラーメン」や「ポテトチップス 九州醤油味」もラインナップ。また、ぽん酢をかけることが多い「ところてん」には透明醤油をかけると見た目も涼やかだ。透明すぎる「刺身の盛り合わせ」は、身が透き通ったスズキとイカを刺身盛り合わせに。透明でありながら濃口醤油がしっかり、刺身のおいしさを引き立てる。
今回の「透明醤油」について、株式会社フンドーダイの担当者に話を聞いた。
――「透明醤油」開発の経緯や商品の意図を教えてください。
保育園でお子様が醤油で洋服を汚している姿を見て、「汚れない醤油があったら」というヒントからスタートしたのが透明醤油開発です。新世代の醤油として、新たな食のシーンを提供したい。さまざまな料理の調味料として、素材の色目を変えずに醤油の味わいを知ってもらえる「透明醤油」を企画し、2019年2月に発売しました。
透明醤油は、加熱殺菌も濾過もしない搾りたてそのままの醤油=生揚げ醤油をつくり、特殊技術による透明化処理をし、最終的においしい醤油へ調合して完成します。
――透明醤油の味わいやとろみなどに、黒い醬油と異なった特徴はありますか?
醤油の香りやコクは残したまま、まろやかで優しい味わいの透明な濃口醤油です。透明なのに、味は醤油そのものです。
――「透明醤油」のイチオシポイントを教えてください。
素材の色を変えずに醤油の味わいを楽しめることがイチオシポイントです。たとえば、素材を黒く染めずに刺身やアボカドの漬けを作ることが可能です。また、素材の色を変えないことから、色鮮やかなフレンチやイタリアンで隠し味としてもお使いいただいています。
――「透明すぎるCLEAR FOOD & SWEETS」を製作するにあたり、こだわった点や苦労した点があれば教えてください。
暑い夏に、涼しげなお料理やお菓子を「透明醤油」ならば作れるのではないかと企画しました。一番苦労したのは、透明すぎる「ポテトチップス 九州醤油味」で、透明感やパリッと感を出すために最適な厚さを探るなど、何回も試作を繰り返しました。
――ユーザーへのメッセージは?
透明で使い勝手のいい「透明醤油」が醤油の新しい使い方を提案し、日本の食文化の可能性を広げられると信じています。この「透明醤油」とともにフンドーダイを知ってもらい、九州・熊本を知る機会にしていただきたい。私たちは「九州・熊本の食文化発信企業」として、地域に根差しながら世界に目を向けたビジネスを展開することを目指しています。
フンドーダイのアンテナショップ「出町久屋」では、透明醤油シリーズや、フンドーダイの醤油や味噌などを販売しており、そのほか、試食や使い方・レシピの紹介なども行っている。一度足を運び、透明醤油を味わって、料理に取り入れてみてはいかがだろうか。