Space BD株式会社(以下Space BD)が展開し、グローバルボーイズグループJO1が公式アンバサダーを務める宇宙利活用プロジェクト「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」第2弾で宇宙空間に打ち上げられたJO1のプレートが、約3カ月の宇宙の旅を経て、無事に地球へと帰還。Space BD代表・永崎将利さんによって、JO1へと手渡された。本プロジェクトについて、担当者に話を聞いた。
JO1宇宙の旅、ミッションコンプリート!
Space BDの「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」は、記念品や研究対象品などを宇宙に打ち上げ、宇宙空間に触れさせたあと、地球に帰還させるプロジェクト。第2弾となった今回、宇宙への旅を果たしたのは、JO1の2ndアルバム『KIZUNA』のジャケットデザインや、JAM(ファンの総称)のロゴなどを印刷した金属製のプレート。2023年3月15日にISS(国際宇宙ステーション)に向けて打ち上げられたのち、3月21日にISSの船外設備に取り付けられた。その後約3カ月間の宇宙の旅を経て、2023年6月30日に地球へ帰還。NASA・JAXAなどの関係機関の検品を終えていた。
JAMと宇宙の旅をしたプレートは、宇宙線・紫外線を浴びながら地上から約400キロメートルの上空を秒速約7.9キロメートル(時速約2万8000キロメートル)で飛行していたという。これは、地球を約90分で1周、1日で約16周する速さに相当する。
JO1リーダー・與那城 奨さんのコメント
僕たちの夢である“世界”を飛び越えプレートが宇宙に行き、そして戻ってきてくれて、僕たちもうれしかったです。実際に、宇宙空間を旅したプレートを手にとって、僕たちJO1も今後、新たなことにどんどん挑戦していきたいなと思いました。
「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」とは
ISS「きぼう」の中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)に搭載する簡易材料曝露実験ブラケット(ExBAS)を活用したプロジェクト。Space BDが広く参加団体を募り、対象品の選定から打ち上げ、地上回収までのあらゆるサポートを遂行する。
今回のプロジェクトに関して、担当者に話を聞いてみた。
「(『スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-』の狙いは?)弊社は、宇宙における事業開発を推進する会社です。宇宙マーケットは現状まだまだ国主導なところがあるなか、宇宙産業を一大産業とするためには、宇宙利用の裾野拡大が重要と考えております」
「本プロジェクトは、宇宙に記念品やアートを打ち上げるプロジェクトとして、研究用途だけではなく、マーケティングやPRに使っていただけるサービスとして誕生しました。JAXAから事業者選定を受けている当社だからこそ実施できるサービスとなります」
「(『スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-』のアイデアはどのように生まれた?)前述のとおり、宇宙利用の裾野拡大を実現することを目的とし、研究用途以外の宇宙利用手段を模索しているなかで本プロジェクトアイデアが生まれました。本プロジェクトは、プレートを国際宇宙ステーション(ISS)『きぼう』日本実験棟の船外プラットフォームに取り付けられる簡易材料曝露実験ブラケット(ExBAS)を活用したサービスとなっており、当社は2020年よりExBASの共同開発をJAXAとともに進めてまいりました」
「今回のJO1の企画は第2弾となっており、これまで(第1弾+第2弾)で、合計23組の企業様・団体様にご利用いただいています」
「(プロジェクトの参加企業・機関はどのように選んでいる?)本件は、お客様からのご要望をいただき、実現に向けて進めております。当社による営業活動にてご利用いただいておりますので、ご興味がある企業様・団体様がいらっしゃればぜひご連絡ください!」
「(今回のプロジェクト第2弾のイチオシポイントは?)本プロジェクトの目的である『宇宙利用の裾野拡大』に向けて、知名度のあるJO1をアンバサダーに迎え、JAM(ファン)と一緒に宇宙の旅を楽しむというコンセプトで実現できたことは、宇宙を身近に感じていただけるプロジェクトとなったのではないかと考えております」
「(プレート返還時、JO1と交わした印象に残るやりとりは?)記者会見時もそうでしたが、JO1のメンバー一人ひとりにそれぞれ違うカタチで宇宙への想いがあり、今回プレートをお渡しさせていただいた際には、とても感動されていました。プレートに加え、宇宙曝露証明書(JAXA 有人宇宙技術部門 きぼう利用センター長・白川正輝様からのサイン入り)もお渡ししております」
「(読者へのメッセージは?)宇宙は遠い存在だと思う方は少なくないと思います。宇宙をもっと身近に感じていただけるプロジェクトとして、本サービスをスタートしました。何か身近に打ち上げたいもの、そして宇宙を使って何かをしたいという想いがある方は、ぜひ当社にご相談ください」
なお、今回の「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」第2弾に関する一連のリリースは、Space BD公式サイト「ニュース」ページにアップされているので、興味がある人は参照してみよう。
Space BD株式会社とは
日本の宇宙ビジネスを、世界を代表する産業に発展させることを目指す「宇宙商社(R)」。2017年の創業以来、宇宙への豊富な輸送手段の提供とともに国際宇宙ステーション(ISS)をはじめとする宇宙空間の利活用において、ビジネスプランの検討からエンジニアリング部門による技術的な運用支援までをワンストップで提供している。技術力に立脚した営業力・事業開発力を礎に、多様なキャリアバックグラウンドを持ったメンバーが、宇宙を活用した官民の事業化支援・事業変革、教育分野などに事業を展開。衛星取り扱い件数約70件を含め、約400件以上(2023年6月現在)の宇宙空間への輸送実績を重ねる。