富山県が初のアバター職員「立山のぞ夢」と「越野ちゆり」を採用!広報課職員として担う役割とは

東京ウォーカー(全国版)

富山県は、「立山のぞ夢(たてやまのぞむ)」と「越野ちゆり(こしのちゆり)」の2人を初のアバター職員として採用した。県の取り組みや魅力を紹介する広報課の職員として、2023年9月から、富山県公式YouTubeチャンネルに登場している。アバター職員がどのように情報を発信していくのか、これからの展開に、県内外から注目が集まりそうだ。

活動の舞台はYouTube

富山県のさまざまな取り組みや魅力を発信する任務を負う立山のぞ夢と越野ちゆりは、親しみを持って観てもらえる、わかりやすく伝わる広報を目指し、2023年9月から動画配信を行っている。主な活動の舞台は、富山県公式YouTubeチャンネル。2人の自己紹介動画を皮切りに、すでに数本の動画がアップされている。

立山のぞ夢と越野ちゆり


アバター職員の採用経緯

富山県によると、立山のぞ夢は富山県の県獣であり特別天然記念物のニホンカモシカ、越野ちゆりは県花であるチューリップ。いつも県民の愛や優しさに包まれながら生活し、そんな富山県が大好きだった両者は、県民にももっと富山県を大好きになってもらいたいと願ううちに人間の姿に。富山県の魅力を自分たちでも発信したいと考え、県職員採用試験に申し込み、その熱意が買われて採用、広報課に配属されたとのこと。

デザインのモチーフも、それぞれ富山県のシンボルであるニホンカモシカとチューリップ。富山県らしさが表現されたやさしい絵柄で、多くの人に親しみを持ってもらえそうだ。

2人から寄せられたコメント

[立山のぞ夢]
はじめまして、二ホンカモシカの「立山のぞ夢」です。大好きな富山県のために情報発信、頑張ります!寒いところが得意で、草食(系)です。

[越野ちゆり]
こんにちは!チューリップの「越野ちゆり」です。初のアバター職員として富山県の魅力を伝えます!チューリップの花言葉「思いやり」を持ってわかりやすい動画を配信していきます。

アバター職員が担う役割は?なぜ2人?

今回のアバター職員採用の試みに関して、担当者に話を聞いてみた。

「(今回の試みの意図や狙いは?)近年、全国的に自治体の取り組みをわかりやすく伝える手段として、自作の動画コンテンツで施策紹介などの情報発信を積極的に行うところが増えています。本県でも、これまで富山県公式YouTubeで県庁舎の歴史や見どころなどを紹介する動画や、県産食材を使った料理の実食レビューの動画などを職員が自作し、公開するなど、わかりやすい情報発信に努めています。今回、新たにアバター職員を採用し、自作動画に登場してもらうことで、動画のバリエーションも増え、さらにわかりやすく伝わる広報となることはもちろん、より広い世代の県民に県政に対する親しみを持っていただけることを期待しています」

「(富山県における広報活動のなかで、アバター職員が担う役割は?)アバター職員の2人は、書面だけではなかなか伝わりにくく、丁寧な解説が必要な施策、県職員の職場や業務の様子などを紹介する動画に登場予定です。加えて、普段なかなか職員が行けない場所を紹介する動画などにも登場してもらおうと考えています」

「(今回の試みのアイデアはどのように生まれた?)県内の大学生に県からの情報発信についてヒアリングした際、『県庁から発信されている情報には硬い印象を受ける』という意見を受けたことと、職員自作動画のバリエーションを増やしたいというところから始まりました。そのなかで、自作動画を制作する際に、顔出しなど職員の動画制作に対する心理的ハードルを下げたいという観点も考慮して、今回のアバター職員の採用という結論にいたりました」

「また、アバター職員を2人とすることで『掛け合い』が生まれ、一方的な情報発信でなく、その掛け合いを見ることで、“共感”して情報を受容してもらえるのではないかと考えています」

「(ユーザーへのメッセージは?)2人には今後、富山県公式YouTubeチャンネルに登場してもらいますが、そのほかにも、地元サッカーチームの試合会場の大型ビジョンなどに出演してもらうことなどを予定しております。より県民の方々に県政を身近に感じてもらえるように、これからの2人の活躍に注目していただきたいです」

アバター職員に、県民はどのような反応を示すのか。期待を持って見守りたい。

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