10/26、秋葉原駅前。喫茶店のチラシを配るメイドさん、軽やかなリズムに乗った電気店のコマーシャル音楽。いつもと変わらぬアキバの風景のなか、一角がスーツ姿のSPでものものしい雰囲気に包まれ、麻生太郎総理大臣の街頭演説が行われた。
今回は首相就任後初めての街頭演説。自ら愛読書に「マンガ」を挙げるなど、秋葉原文化に造詣が深い麻生をひと目見ようと、約4000人の人だかりができた。
冒頭「2年前にも同じ場所で演説を行い、ようやく総理になれたので御礼かたがた来ました。街頭遊説するなら秋葉原からはじめないとと思った」と語ると「アソウ!」「待ってたぞ!」という歓声が起き、大きな拍手がわきおこった。
秋葉原の若者に対し「暗い顔をするな! 暗い顔をする奴はもてないんだから」と語りかけたが、景気対策、円高問題など暗い話題が多いなか、自分自身に言い聞かせているようにも思えた。「周りを見ると(護衛の)警官が多いし、総理になったら時間がないんだよ。今週はマガジン・サンデーは読んだけど、ジャンプはまだ読めてないんだよね」と、その後も“秋葉原”を意識した演説で会場を沸かせた。
予定終了時刻を過ぎるほど、終始ノリノリだっ秋葉原での街頭演説。この熱心さで、問題山積の政治もがんがん解決していってほしい。【東京ウォーカー/片岡研】