歴史と伝統、そして進取の気風を感じさせる京都のおやつや手みやげ。
電子書籍「京都Walker 外さないおやつ&褒められ手みやげ」では、そんな京都のおやつと手みやげをなんと182品も写真入りで掲載している。京都観光の合間の立ち寄りや親しい人へのプレゼント購入に、おすすめの逸品ぞろいだ。その中から注目の品をピックアップして紹介しよう。
2つの心と技から生まれた 見目麗しい幸せの京あめ
創業から140年以上という京あめの老舗「今西製菓」が作るカラフルな京あめ「京あめ クロッシェ」は、「今西製菓」の4代目を務める今西政博さんと、有名なフランス洋菓子店に長く勤めた池村武彦さんが心を合わせて作った、今までにない京あめのブランドとして誕生した。京都のアート集団がデザインしたスタイリッシュな店内に並ぶのは、京都の伝統とヨーロッパで培われた鮮やかな美の技術が加わった京あめの数々だ。
紫と赤、オレンジと青など、ビビッドな色の組み合わせはまるで宝石のよう。思わずうっとりしてしまうほどのつややかさで、たっぷり含ませた気泡もキラキラと輝いている。人気の「白絹手鞠(しらぎぬてまり)」(レモンライム味)などを見ると、小さな手鞠形のアメでこれほどこまやかで美しい色合いを出せるのは、さすが老舗ならではの技術、とうならずにはいられない。また、派手な色から想像できない味も新鮮で、水色とピンクを組み合わせた「シェルブールの雨傘」はヨーグルト味、赤とオレンジの「唐紅山吹(からくれないやまぶき)」はさくらんぼ味など、その色と味のギャップもおもしろい。どれも大胆な色合いだが、想像とは裏腹にしつこくない優しい甘さで、多くの人に親しまれている。
そんな京あめには、「いつも新しい発見があるよう、見た目と味で楽しませたい」「贈る人のことを考える時間を一番大切にしてほしい」という2つの願いが込められているそう。加えてパッケージにデザインされたクロッシェの“C”がつらなった形になっているロゴマークは、最もほどけにくいとされるセーターの編み方をモチーフにしていて、「贈る人、贈られる人との縁をずっとつないでいたい」という思いを込めたもの。誰かの喜ぶ顔を想像しながら選ぶ時間さえも楽しくなる、そんな京あめには幸せな気分も詰まっている。