キャリアデザインのPDCAを構成する6つのステップとは?社員のキャリアデザインを支援する会社も増加中

東京ウォーカー(全国版)

自分自身の将来を主体的に設計する「キャリアデザイン」。個人だけでなく、組織として社員のキャリアデザインを支援する企業も増えている。キャリアデザインを実践するための6つのステップ、そして会社がキャリアデザインの支援を行ううえで重要なことを、キャリア&人間関係コーチのずんずんさんが解説する。

自己分析から目標設定まで6ステップで考える


キャリアデザインの設計方法を身につけよう

1. 自己分析
まずは、自分のスキルや興味、価値観などを認識する「自己分析」から始めます。そして、今行っていることと、やりたいことのギャップを認識してください。自分が興味のありそうなものをいきなり本業にするのではなく、副業として試してみると、本当に自分に合っているのか見極めることができます。

キャリアデザインを進めていくなかで、「実際にやってみたけど、本当に自分がやりたいことではなかったんじゃないか?」と気づくこともあります。その場合は、もう一度自己分析からやり直します。

2. 目標設定
認識した自己に基づいて、「目標設定」を行います。副業をする人は、今の仕事での目標設定と、副業がメインになったときの2つの目標設定が生まれる場合もあります。

3. 計画立て
どうすれば実現できるのか計画を立てないと、先々の行動があやふやになってしまいますので、「計画立て(アクションプラン)」ではより具体的なものが求められます。

【画像】どうすればその目標が実現できるのか、計画を立てる


「CEOやCOOになりたい」と目標を立てたとしても、具体的に何をすればいいのか、どのような経験やスキルが必要なのか漠然としていてわかりません。目標に向かうために自分に何が必要なのか、情報収集を行います。そして、必要な経験やスキルは今の会社で得られそうなのか、そうでなかったらどうするべきなのかを考えていきます。

4. 実行
転職も加味した中長期的で具体的なアクションプランを作り、それを年単位で「実行」します。

5. 評価
実行後は、定期的にその行動の結果を分析し、問題点や改善点を見つけるなど、自分で「評価」を行います。

良かった点、問題点や改善点を自己評価する


6. 調整(改善)
「評価」で発生した課題を踏まえ、計画を「調整(改善)」します。課題が浮かび上がったときだけでなく、定期的な調整が必要です。社会人になったばかりのときと、仕事を始めて数年経ったときとでは、年齢や経験も違い、それによって夢や目標が変わることがあるからです。

キャリアデザインの設計は、このような6つのステップでPDCAを繰り返して行われます。

社員のキャリアデザインを支援するメリット・デメリット

近年は、社員が会社を利用してステップアップしていく形が一般化してきています。そのなかで、会社が社員のキャリアデザインを支援するメリット・デメリットもみていきましょう。

社員の仕事へのモチベーションが上がること、そして離職率を下げることができるのがメリットです。自己実現とやりたいことを仕事でフィットさせることで、社員は仕事にやりがいを感じ、また、転職をしなくても今の会社でも自己実現ができると考えます。スキルのある社員に長く働いてもらうことは、会社にとっても有益です。

キャリアデザインが社員の仕事へのモチベーションを高める


一方デメリットは、研修やセミナー、またはコーチング研修など、社員のキャリアデザイン設計をサポートするための体制を作るのに、コストがかかることです。体制が整わず、スキル不足で行ってしまうと、会社側はきちんと社員の希望や意見を把握することができません。それによって、本人が望まない部署に異動させてしまったりすると、逆に離職率が高まるなどの事態を招く可能性があります。

定期的な1on1を実施し、社員の目標を把握する

会社が社員のキャリアデザインを支援するうえでまず必要なのは、社員のキャリアデザインと会社の方針がミスマッチを起こさないようにすることです。そのためには、定期的な1on1(業務の進捗確認・業績評価)などにより社員のキャリアや能力・目標を明確化し、それにあった仕事のアサイン、研修やトレーニングの機会を作る必要があります。また、社員のキャリアアップのチャンスを提供するために、異動制度を整備することも大切です。

併せて、資格を持つキャリアコーチやキャリアカウンセラーを呼ぶのも効果的です。社員にキャリアデザインの重要性を知ってもらう機会を作ることができます。意識の高い社員は社外の研修やセミナーに参加するなどして、さらに自身のキャリアデザインについて考えることにもつながります。

キャリアコーチやキャリアカウンセラーとの対話も効果的


キャリアデザインが自分ひとりだけでは難しいと感じたら、コーチングやセミナーを受けるのも有効な手段のひとつ。ぜひ、自分の輝かしいキャリアをデザインしてほしい。

>>ずんずんさんの過去講演など詳細はコチラ

[:STRONG:] この記事のひときわ#やくにたつ
・キャリアデザインの設計方法
・定期的な「1on1」の役割とは?
・研修セミナーの必要性

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