東京のシンボルとも言える東京タワー。その1階にある「タワー大食堂(タワーレストラン)」が、本日12/31(木)をもって閉店する。51年間の歴史を持つ同店では、12/28〜12/31の期間、11:00より各日200食限定で、通常1250円の「カツカレー+ソフトドリンク」を、 500円で提供する「感謝セール」を開催しており、最終日には名物料理を味わおうと、多くの人が列を作った。
1958年の東京タワーオープン以来、主に団体旅行向けに温かい食事を提供してきた「タワー大食堂」。旅行動向が個人旅行主体に変化しているということもあり、今回やむなく閉店するという。
閉店日の10:20、「感謝セール」を目当てに並んだ客は150人以上。「タワー大食堂」前は、ファミリーやカップルなどでかなりのにぎわいを見せ、オープンの11:00には整理券がすべて終了した。開店時に「整理券が終了しました」とアナウンスが流れると、食堂前では拍手が沸き起こるひと幕も。また、15分ほど過ぎてやって来た客たちは店に入れず、残念そうに帰って行く光景も見られた。
列の先頭に並んでいた男性は「千葉県から来て、8:30から並んでいます。特別な思い出があるわけじゃないが、最後にカツカレーを食べてみたかった」とのこと。ほかにも、「先日テレビで見て、食べに来ました」という都内在住のカップルや、「ここの閉店を見届けるために、千葉県から駆け付ました」という男性も。
また、前日12:00にやって来たが売り切れで、今日は早めに来たという横浜在住の40代男性は、「小学生の時に食べたので、懐かしい気持ちで来ました。今日で終わるのは残念です。このカツカレーは辛くなくて、昔懐かしいデパートの大食堂っぽい味。おいしいです」とにっこり。
「8代以上続いたこの店を、私の代で閉店してしまうのは残念です」と話すのは、「タワー大食堂」の内山支配人。「今日は、はるばる広島から来たというお客様もいて、印象的でした。なんでも、修学旅行で1度来たことがあったそうです。ほかの方からも、写真を撮られたり、握手を求められたりと、いつもと違う1日でした」と、感慨深げに締めくくっていた。
最大350人を収容できるとあり、昭和のレトロ感あるレストランとしては最大規模の「タワー大食堂」。最終日は、限定メニューの終了とともに、13時半にはシャッターが下りた。51年間の歴史がつまった最後のカツカレーの味は、きっと特別だったことだろう。【東京ウォーカー】