今年、創業90周年を迎えた成城石井。その記念事業の1つとして、この秋、スーパーマーケットと飲食を融合させた“グローサラント”型店舗が誕生する。
9月29日(金)にオープンするトリエ京王調布店は、成城石井最大の面積を誇る、新業態店。なかでも注目は、店内の一画に設けられる飲食スペース「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFE」だ。
食品スーパーを意味するグロサリーと、レストランをかけ合わせた造語“グローサラント”。日本ではまだあまり聞き慣れない言葉だが、欧米では広がりを見せている業態だ。成城石井がトリエ京王調布店で実現させる“グローサラント”は、スーパーマーケットとレストランの“融合”がテーマ。「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFE」では、成城石井が販売する食材を主に使った、本格的な食事を楽しめるのだ。ここで食べて気に入った食材の多くは、隣の売場ですぐに購入できる。
記者はオープンに先駆けて行われたメディア向け試食会で、料理のクオリティはもちろんのこと、リーズナブルな価格、さらにはメニューの豊富なラインアップに驚かされた。
例えばディナータイムには、パティ、バンズともにこだわり抜いた3種類のハンバーガーを用意。黒毛和牛を100%使用し、人の手でこねて作られるパティは、上質な肉の旨味が凝縮されたジューシーな味わい。こちらは黒毛和牛ハンバーグとして、売場で販売するものだ。フランス産の全粒粉を用いたバンズも、今回のためにセントラルキッチンのパン職人と開発を行っている。
ハンバーガーのラインアップは、「スペイン産フォアグラバーガー」(税抜1290円)、「フレッシュアボカドチーズバーガー」(税抜990円)、「成城石井自家製ベーコンチーズバーガー」(税抜990円)の3種類。すべてのハンバーガーに付くフライドポテトには、売場にも並ぶ自社輸入のスイートチリソースが添えられている。
麺の種類を選べる生パスタも魅力的。細麺タイプのリングイネ、平打ち麺のタリアテッレ、兵庫県産ほうれん草麺の3種類に加え、+100円で糖質をカットしたロカボ麺も選択可能だ。ちなみに記者が試食した「成城石井自家製ベーコンと三重産赤卵のカルボナーラ」(税抜990円)は、濃厚でありながらも素材のおいしさがダイレクトに伝わってくる、シンプルな味付けが印象的だった。同メニューにもパルミジャーノレッジャーノや伊賀國の赤卵など、売場で販売する食材がふんだんに使われている。
この他にも、注文ごとに石窯オーブンで焼き上げるナポリタイプの本格ピッツァや、3種類の部位から選べるステーキ、旬の魚介で作るフライなど、多彩なメニューがずらり。
ドリンクで特徴的なのは、1日に必要とされる野菜、果物の1/3を摂取できるスムージーだ。「ケールグリーンスムージー」「ドラゴンレッドスムージー」「ジンジャーイエロースムージー」(各税抜350円)の3種類がそろう。また、アルコールメニューでは、ワインメーカーオーナーと共同開発したワイン赤・白をグラス1杯税抜300円で提供するほか、ベルギー産生ビールも税抜300円で楽しめる。
デザートには、フルーツそのものを食べているかのような、自家製ジェラート3種類(各税抜250円)を用意。青果コーナーで販売するフルーツや店内で焼き上げるサブレがトッピングされ、細部にまでこだわりが光る。
なお、売場で販売される、同店限定の「焼きたてプレミアムチーズケーキ」(税抜799円)も見逃せない。店内の厨房で焼き上げた、成城石井の人気ナンバーワン商品「プレミアムチーズケーキ」は、サクサクした表面の食感と、中からあふれ出すトロトロのクリームチーズが絶品。11時、14時、18時の1日3回に分けて販売される。
売場と共同で食材を調達するからこそ実現できるリーズナブルな価格と、成城石井ならではの本格派な味わい。すぐ隣の売場では食材を購入でき、店内厨房で作る出来立てのおいしさも手に入る。食が好きな人であれば、心躍る空間であることは間違いない。成城石井が提案する新たな食の楽しみ方を、ぜひ体験してほしい。【ウォーカープラス編集部/水梨かおる】
水梨かおる