いよいよプロバスケットボール、Bリーグが開幕!今週末の開幕戦を前に、大河チェアマンと福岡ライジングゼファーの山下選手が九州ウォーカー編集部に来てくれました。試合の見どころやチームの魅力について語ってもらった前編に続き、後編では大河チェアマンを中心に、今後のBリーグや日本バスケの未来について語ってもらいました。
――昨年Bリーグがスタートし、今年で2年目となります。今年の目標は?
大河チェアマン「たくさんのお客様に来ていただく、というのがBリーグとして大きな目標になります。去年はB1、B2合わせるて40%くらいお客様の数を増やすことができたので、今年も減らすことなく、少しずつ入場者数を増やしていきたいです。それを達成するために試合内容の充実、クラブの経営内容の充実を目標にしています。この2つの目標をもって、持続的な成長につなげていく、というのが2年目の目標ですね」
――試合内容の充実、というのは具体的にいうとどういうことでしょう?
「スピード感のある攻守の切り替えをして、攻める回数を増やすような試合をすることが課題だと思っています。それは日本がアジアの壁、世界の壁を破るために必要だと思いますね」
――ワールドカップのアジア予選も近いですし、3年後には東京オリンピックも控えています。日本バスケ界の将来のため、代表にかかる期待は高いですね。
大河チェアマン「代表については日本バスケットボール協会との共同作業なんですが、やっぱり勝つためには日本のやり方というのを築かなくてはなりません。女子代表はアジアカップを3連破しました。その特徴と言えば、スピード、遠い距離からも狙えるシュート、そしてアグレッシブなディフェンスの3つなんです。男子も基本は同じなんですが、その3つのポイントを実現するため、ヘッドコーチにラマスさんを招くことができたのは大きいと思います。データ分析ができるコーチも連れてきてもらいました。また、NBAでトレーナーを務めていた佐藤さんにも来ていただいて、Bリーグの選手だけでなく、ユースの選手も体幹を強くすることを徹底してもらっています」
――プレーヤーの目線でいうと、日本はどのようなことをしてレベルを上げていくべきだと思いますか?
山下選手「今までは外国人選手にパスをして相手のディフェンスを崩してもらってからシュートを打つというのが基本的な攻め方だったんですけど、日本バスケのレベルの向上を考えると、早い展開でパスを回していくことでノーマークを作って、シュートを打つというような攻撃を考えていきたいです」
――バスケといったらアメリカの大きなアリーナですごい盛り上がっているイメージがあると思うのですが、環境面の課題もありますか?
大河チェアマン「そうなんですよね。野球を例とすると広島カープが強くなったのって明らかにマツダスタジアムができてから、だと思うんです。僕らの今の環境っていうのは体育館が多いので、逆にいえば、これから強くなっていけるチャンスはあると思うんです。少し語弊がある言い方かもしれませんが、お客様が素晴らしい環境だと楽しく応援していただけるでしょうし、そんな風に応援していただけると選手のモチベーションも上がってくると思うんです。そうなると選手は自然とレベル向上へと進んでいってくれるんですよね」
――最後に大河さんが福岡の方々に期待したいことについてお聞かせください。
大河チェアマン「福岡はバスケが盛んなアジアへの窓口なので福岡からバスケが盛んになっていってほしいですね。バスケにあまり興味がないという方も、騙されたと思って一回試合を見に来てください。きっと楽しんでいただけると思います!」
【九州ウォーカー編集部/文=大園大輔】
大園大輔