”東京の台所”築地市場には、買い物だけでなく、その場で味わえる名飲食店が軒を連ねる。どのお店も歴史が長く、独自の味を大切に守っている。ここでは、数多くあるお店の中から特におすすめの10店舗をピックアップ。看板メニューをぜひチョイスして、本物の旨いもんを体感しよう!
江戸前寿司・丼もの・そば…築地で王道”和”メニュー
築地に行ったら、やっぱり食べたい江戸前寿司。近海本マグロにこだわる店「市場すし」では、おまかせ握りを選ぼう。こちらのお店では、中トロと大トロの間の「上トロ」を味わってほしい。脂のノリは極上で、口に入れた瞬間思わずため息が出そうなほど美味!
鶏料理好きに評判なのが、「鳥藤(とりとう)」のぼんじり温玉丼。築地場外市場の老舗鳥問屋「鳥藤」の直営店で、品質確かなブランド鶏肉を使っているのが自慢。ふっくらとした旨味のある肉に、ぼんじりは濃いめの味付けで、最高の一杯。
丼は丼でも海鮮派なら、「小田保(おだやす)」のエビ丼を。ご飯にのった存在感あるエビは、太く歯応えプリプリで鮮度抜群!頬張ると、上品な旨味と風味が口いっぱいに広がり、感無量。
寿司にうるさい人も、老舗「鮨文」のおまかせコースなら納得するはず。創業は約170年前の日本橋魚河岸時代。アナゴにつける煮詰めはその創業以来、つぎ足し作り続けてきた伝統品で、正真正銘江戸前の味だ。特にアジとアナゴは絶品なので、必ず食べるべし。
そば派は、築地市場内で唯一のそば屋「富士見屋」へ。こちらで人気なのが鴨せいろ。築地場外市場の鳥問屋「鳥藤」で仕入れた最高級の鴨と、コシのある細打ちそばの組み合わせだ。魚河岸の新鮮なエビを使った天ざる(1300円)も、築地ならではの味。
食べ歩きも、築地市場の醍醐味の一つ。1898(明治31)年創業の「茂助だんご」で、昔ながらの焼きだんごをおやつに楽しもう。上新粉の原料はコシヒカリ。だから、あんをつけても醤油で焼いても、上品な風味で味わい深い。
シチュー・カレー・ナポリタン…全世代に愛される懐かし”洋”メニュー
とにかく空腹…そんな時は迷わず「とんかつ八千代」のチャーシューエッグ定食をチョイス!ハムの代わりに大ぶりのチャーシューが3枚。かぶりつくと、口の中でトロけるチャーシューが絶品。白飯がいくらでも進む。
築地に通う人々から絶大な人気を誇るのが、「センリ軒」のスペシャルセットメニュー。半熟卵入りのクリームシチューにトースト、生野菜、コーヒーまたは紅茶が付く、築地の朝の定番ご飯だ。シチューはテイクアウトもOK。
洋食といえばカレーという人は、「中栄(なかえい)」の炙りチャーシューカレーをぜひ食べて。辛口和風カレーのレシピは、1955年以降ずっと同じ。カレーに添えられた肩ロースとバラ肉のチャーシューは、食べ応え満点。キャベツの千切りをルーに絡めると、マイルドな味わいに!
たまに食べたくなるのは、懐かしさ満点のケチャップ味のスパゲッティ。「岩田」のナポリタンは、”昭和の喫茶店の味”だ。ほかにも「生姜焼き」(550円)など、良心価格でボリュームあるメニューを提供する。常連客が多いのも、うなずける。
「秋Walker首都圏版2017」ではこのほかにも、築地市場のおいしい耳寄り情報を多々ご紹介。市場ならではの独特の雰囲気に浸りつつ、東京の”旨いもん巡り”を楽しもう!【東京ウォーカー編集部】
東京ウォーカー編集部