「今思い出しても不思議。『アレ』は何だったのかしら?」と祖母が子どものころに実際に見た怖くてちょっと不思議な“モノ”について語り始めた。祖母のいう「アレ」とは一体何なのだろうか?
祖母が住んでいた家には薄暗い部屋があった。その奥にある柱に大きな時計が掛けられていたのだが、その時計の下にiいつも「アレ」が座っていた。
祖母いわく「アレ」はおそらく男で、ガリガリに痩せ細っており、丸刈り頭をしていたという。しかし誰も「アレ」について話題にも出さず触れないので、子ども心にも聞きづらく、自分にしか見えていないのではないかと思っていたという。
しかし、子どもの小さな胸には抱えきれず、ある日、ついに母親に聞いてみた。「お母さん、時計の下にいる『アレ』は何?」。さて、母親の答えは…!?
本作「部屋に潜む『アレ』」を描いたのは、ブログにて漫画を描いているゆき蔵(@yuki_zo_08)さんである。アパレル業界で約10年の接客経験を持つゆき蔵さんは、当時に実体験をベースに“接客業の闇”を描いた『女社会の知られざる闇。』や、ないものねだりばかりをする4人の女性を主人公にした物語『ないものねだりの女達』などを連載している。
今回紹介した「本当にあった怖くてちょっと不思議な話~部屋に潜む『アレ』」は、普段の連載作とは傾向が少し異なり、祖母から聞いた話を漫画化したものである。ゆき蔵さんに詳しく話を聞いてみた。
――歳月が過ぎた今となっては「不思議」かもしれませんが、当時は怖かったですよね?おばあさまから当時の気持ちは聞いていますか?
とても怖かったそうです。でも毎日居たそうで、逃げ場がなかったらしいです。
―柱時計のある部屋はいつもは使ってない部屋だったのでしょうか?
いいえ。小さい家だったので使ってない部屋はなく、確か居間だったと思います。
もし自分の家に知らない人が居座っていて、家族は“見えない存在”としてその人について触れなかったら、あなただったらどうするだろうか?子どもながらに空気を読んで聞くに聞けずにいた幼少期の祖母だったが、意を決して聞いてみた結果やいかに…?世の中には、ちゃんとした答えが出ない事象も多い。もしかするとあなたにも、幼少時代に不思議に感じていた“怪奇現象”の1つや2つ、あるのではないだろうか?
また、ゆき蔵さんが連載している『女社会の知られざる闇。』は、身バレしないようにアレンジを加えて漫画化しているものの、ベースは実体験というだけあり、とてもリアルな内容となっている。ある意味、怪異よりも怖い展開が待っていて背筋が凍る!きらびやかに見える百貨店の裏側や、笑顔の裏に隠された女社会の闇が描かれているので、少し涼しくなりたい人は怖いもの見たさでぜひご覧あれ!
取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)
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