2025年10月13日(祝)まで開催中の大阪・関西万博。これから初めて行く人も、2回目以降を予定している人も、夏の期間は特に心配なのが“暑さ”。
そこでウォーカープラス編集部がおすすめしたいのが、夕方から入場できる「夜間券」だ。「夜間券」は通常17時から入場のところ、5月7日からは「トワイライトキャンペーン」が実施され、当面の間16時から入場が可能。大人3700円と比較的安価で購入でき、日中より気温が下がるため過ごしやすいのもポイントだ。
しかし、「夕方から行っても時間がなくて何もできないのでは?」と思う人もいるはず。本記事では、「夜間券」を使って行きたいおすすめのパビリオン2選と、会場内の見どころを紹介する。
屋上からの景色に感動!ベルギーパビリオン
あえて夕方ごろに行ってほしいのが「ベルギーパビリオン」(セービングゾーン)。「水」をコンセプトに、水の三態である「固体」「気体」「液体」を体現したパビリオンだ。
入り口からも見える緑あふれる吹き抜けのエリアは、このパビリオンの心臓部。中庭のような空間には、一部を除いてほとんどの箇所に本物の植物が使用されているという。流れ落ちる水と生い茂る植物による、自然のエネルギーを感じられる場所なのだ。
展示は“いのちを救う”をテーマに、ベルギーが尽力しているライフサイエンスやヘルスケア分野への取り組みがメイン。一見難しい内容に思えるが、ベルギーはインフルエンザや新型コロナウイルスなど私たちの身近にあるさまざまなワクチンの製造が盛んな国で、具体的な数字をもとに映像を用いてその解説が行われる。決して他人事ではない内容の展示ばかりなので、ぜひ立ち寄ってほしい。3階建てだがスロープ式で、車椅子やベビーカーでも大丈夫。
なぜ夕方に訪れるのがおすすめなのかというと、ベルギーパビリオンの屋上には休憩所があり、タイミングが合えば大屋根リング越しに日の入りが望めるから。大阪・関西万博ならではの景色が広がり、ついうっとりと眺めてしまった。
また、ベルギーパビリオンの1階にはショップが併設。ベルギーが誇るチョコレートや、マスコットキャラクター「ベルベル」のグッズが販売されているので、こちらも要チェックだ。なお、ベルギーパビリオンは予約不要。
まるでラビリンス!サウジアラビアパビリオン
暗くなった時間に本領発揮するのが「サウジアラビアパビリオン」(コネクティングゾーン)。2030年の万博開催地であり、特に注目を集めている。本国の「スーク(市場)」をイメージしたパビリオンで、背の高い建物がいくつもそびえ立ち、入り組んだ路地に迷い込んだ気分に。
パビリオンに入ると、その巨大な建物に囲まれた「サウジ広場」がお目見え。ここでは毎晩プロジェクションマッピングが行われている。半分外なので、夜空とのコントラストも美しい。
この日は「テイルズ・オブ・ウォーター(水の物語)」というストーリーのプロジェクションマッピングに合わせて、シンガーとチェロ奏者が登場(※現在は終了)。真珠を採りに行く人の無事を祈る歌と演奏が約7分間披露された。今後のプログラムやスケジュールはサウジアラビアパビリオンの公式サイトを確認。
“より良い未来のために一緒に”がテーマのサウジアラビアパビリオンの展示では、サウジアラビアのアイデンティティの基盤となっている独自の遺産、伝統、価値観が学べる。過去・現在・未来すべてを大切にするという本国の人々の生活スタイルがわかるだけでなく、たとえば砂漠の中に“長い街”を作る未来図など、エネルギッシュで大胆な発想は見ているだけでワクワクさせられた。
また、パビリオンの中にはレストランと別に「サウジカフェ」が併設されており、コーヒーやスイーツ、軽食を販売している。中でもスパイスの効いた「サウジコーヒー」が人気で、伝統のポットなどを使って目の前で淹れる様子は必見。建築、展示、カフェ含め、次回の万博への期待が高まる内容だった。なお、サウジアラビアパビリオンは予約不要。
歩くだけでも楽しい夜の大阪・関西万博
昼と夜で全く表情が異なる万博会場。煌々と輝く大屋根リングは、上らなくても下から見るだけで楽しい。周辺のパビリオンにもライトがつき、会場全体がライトアップイベントのようだ。
帰りの時間に余裕がある人は、毎日21時から行われるドローンショーを見て帰ろう。1000機のドローンが夜空を駆け巡り、煌びやかな会場をさらに彩る。エンパワーリングゾーンの広場から見るのがおすすめ。
そのほか、東ゲートゾーンにある「EXPOシャインハット」でプロジェクションマッピングが実施されたり、全国の名花火師による花火大会「JAPAN FIREWORKS EXPO」が開催(今後の開催日は6月28日(土)、7月21日(祝)、7月23日(水)、8月23日(土)、9月27日(土)予定)されたりと、夜の万博にはお楽しみがいっぱい。一度、「夜間券」を活用して足を運んでみてはいかがだろうか。
取材・文・撮影=ウォーカープラス編集部
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