夫の顔が黄色い!?10日ほど経ち、どんどん黄色くなっていく肌。これは「黄疸反応」では？と病院を受診した。初診で「胃炎」といわれたが、黄疸は酷くなる一方。セカンドオピニオン、サードオピニオンを経て出た診断結果は「末期のすい臓がん」だった。「だめんず・うぉ～か～」の著者、漫画家・倉田真由美さん(
@kuratamagohan
) が描く「夫のすい臓がんが判明するまで：すい臓がんになった夫との暮らし」を紹介したい。
「亡き夫の生き様を届けたい」作品に込める想いについて訊く
著者の倉田さんの夫である叶井俊太郎さんは、すい臓がんを患い、2024年2月16日に56歳でこの世を去った。本作「夫のすい臓がんが判明するまで：すい臓がんになった夫との暮らし」では、叶井さんの病気が発覚するまでの経緯とその後の暮らしについて、妻の倉田さん視点で描かれている。
サードオピニオンを経て発覚したすい臓がん。医師からは「余命半年、もって一年」と告げられた。倉田さんは、当時を振り返り「初診の結果を鵜呑みにしていたら、胆管が詰まったまま胆管炎で死んでいたかもしれません」と話す。
病気発覚後1年以上は周囲に秘密にしていたそうだが、叶井さん自身が出版した書籍「エンドロール！末期がんになった叶井俊太郎と、文化人15人の“余命半年”論」をきっかけに、病気のことが広く知られるようになり、倉田さんも夫の病気のことを漫画に描こうと思ったという。旦那さんの病気をテーマにした本作について、倉田さんは「夫が亡くなった今も、私の気持ちの大部分を占めるのは夫のことです。描かずにはいられないし、これからも描いていきたいと思っています」と語った。
本作を描く際、叶井さんに関する大事な話はなるべく現実に沿って描いており、「嘘や過ぎた誇張はしない」ということを心がけたという。
最後に、倉田さんは「夫があまり変わらないでいてくれたので、つらくとも幸せに過ごせました。夫がいた時間は、闘病中も含め、私にとって人生の宝です。もう少し元気になったら、また続きを描いていきたいと思います。夫の生き方、人生の選択の仕方が誰かの参考になったりしたらうれしいです」と、闘病中の暮らしを振り返るとともに、続編の構想についても触れた。
取材協力：倉田真由美(@kuratamagohan)
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