「うちのお母さん、毒親なのかな…?」完璧で絶対的な存在から「距離を取ろう」と思えた理由を聞く【作者に聞いた】

東京ウォーカー(全国版)

家族、辞めてもいいですか?画像提供:(Ⅽ)魚田コットン

子どもは親を選べない。“自分の親がよその親と違う”と気が付くのはいつごろだろうか?朝起きたら、母親はいない――。保育園がいっしょの子の家に行って、朝ごはんを食べる。そんな「放置子」のような子供時代を過ごしてきた漫画家・魚田コットン( @33kossan33 )さんの「家族やめてもいいですか?」を紹介するとともに本書に込めた想いを聞く。

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結婚して自分の家族ができてようやく「少し母と距離を取ろう」と思えるようになった

家族、辞めてもいいですか?_01画像提供:(Ⅽ)魚田コットン/KADOKAWA

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家族、辞めてもいいですか?_03画像提供:(Ⅽ)魚田コットン/KADOKAWA

本作「家族、辞めてもいいですか?」の出版が決まったとき、別雑誌で「母の再婚相手が色々とアウトだった話」(後の「母の再婚相手を殺したかった。性的虐待を受けた10年間の記録/竹書房刊)を連載していたコットンさん。「どちらの作品も私の半生を描いたものになるのでどうしても被ってしまうところはあるのですが、それぞれのテーマは違うつもりで私は描いています」と描くにあたって差別化を心がけたと語る。

本作を描くことで自分の半生をさらに掘り下げることになったコットンさんは「私ってけっこう酷い生活してたんだなと、気づくことができました」と過去を振り返る。そして同時に、「冷静に自分のことを俯瞰して見ることができたおかげか、人に対しても少し寛容になれた気がします。以前の自分は、もっと自分にも他人にも厳しかったので」と、自分自身について深く考えるきっかけにもなったと教えてくれた。

「うちの親が毒親か?と言われると今でも『毒親なのかな…?』と微妙な気持ちになる」と現在の正直な気持ちを語るコットンさん。しかし「毒だ」とは思わずとも結婚して自分の家族ができてからは「少し母と距離を取ろう」と思えるようになったのだという。

自身の経験を赤裸々に描くことで、結果的に自分自身と向き合うきっかけになった本作「家族、辞めてもいいですか?」。"毒親"でも親は親、苦しい環境で生きるしかなかった子供時代を描いた本作に込められたコットンさんの想いをぜひ知ってほしい。

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取材協力:魚田コットン(@33kossan33)

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