数年前からホラー漫画を描いている色白ゆうじろう
(@mrwhiteblogger)
さんは、SNSを中心に短編漫画を公開している。独特な世界観がなんとも魅力的で、どの作品も続きが気になってしまう。今回はXに投稿されている中から漫画「カーポート(1)～(3)」を紹介するとともに、著者に子どもが親の車に轢かれる事故などについても話を聞いた。
悲劇を止めた幽霊の「悲しい過去」
本作「カーポート(1)～(3)」は、運転経験がある人なら背筋が凍るような作品だろう。サラリーマンのTさんは、自宅のカーポートで洗車をしていた。3歳の娘が昼寝し始めたので、今のうちに愛車の手入れをしようと思ったのだ。洗車が終わり、車をカーポートの奥に移動させようと運転席に乗り込んだTさん。ふとサイドミラーに目をやると、なんとそこには顔中が包帯で覆われた子供の姿が映っていた。ゾッとするような視線でTさんを見て、車の右後輪を指差していたのだった。
驚いたTさんが車から降りると車の後ろから「パパびっくりした!?」と娘の声が。昼寝中だったはずの娘が、車の後ろに隠れて遊んでいたのだった。ミラー越しに見た包帯の子のお陰で、悲惨な事故が起こらずに済んだと近所のおばあさんにこの話をすると、以前の家主が駐車場で自分の子どもを轢いて亡くしたと教えてくれた。恐らく、あの包帯の子は再び悲劇が起こらないよう現れたのだろう。
一瞬の不注意が取り返しのつかない結果を招く
作者の色白ゆうじろうさんは、以前に車と子どもが関わる事故を目撃したことがあるという。「幸い軽傷でしたが、一瞬の不注意が取り返しのつかない結果を招くかもしれない恐ろしさを感じました」と話す。「その恐ろしさを怪談にしようと思ったのです。私自身も、常に気を引き締めて運転しようと思います」と本作制作のきっかけについて教えてくれた。
ゆうじろうさんは、実際に子どもが親の車に轢かれるという事故をニュースで見ると「非常に痛ましい気持ちになり、自分自身に置き換えて考えると胸が張り裂けそうです」と語る。「こういった事故が起こらないことを日々願っています」と、胸の内を明かした。
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取材協力：色白ゆうじろう(@mrwhiteblogger)