仕事のメールを転送したつもりが、送信相手に返信…。スマホやカギをよくなくす。予約時間を間違える...などの些細なミスは、誰にでもあるもの。「私って、ぽんこつだなぁ」と思っていたけれど、子どものお迎え場所や時間を間違えてしまい「どんなに気をつけても、ミスするのはなぜ?」と、疑問を持つように。「もしかして、ADHDなのかも?」と勇気を出して心療内科を受診すると、グレーゾーンであると診断された、はなゆいさん(
@hanayuistudio
)。そこから、日常に起こる苦手なアレコレをどう対処すればよいか、手探りで解決方法を模索。今回は、はなゆいさんの書籍「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」を紹介するとともに著者に話を聞いた。
読者からは「特性がわかりやすい!」などの声が届き、重版にもなった!
心療内科を受診し、ADHDグレーと診断されたことで、自身の脳の特性を知ることになった作者のはなゆいさん。そこから「娘と向き合うなかで『普通じゃなくていい』と認めることや、独自のライフハック術を駆使して自分のトリセツを作っていく過程を描いています」と、本作「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」について教えてくれた。
制作にあたっては「困りごと‐原因‐対策をセットで表現するようにした」と話す。効率化を図って複数の作業を同時に行うと重要なことを忘れてしまうという「困りごと」は、脳のワーキングメモリという記憶のお皿が小さいことが「原因」で、その「対策」は物事をひとつずつ確実にこなすことが自分の特性には合っているというように「なんでそういうミスをしちゃうのか?」の背景を伝えるようにしたと明かす。
また、専門用語は読者が「ざっと読み進めてもわかりやすいように、表現は何度も見直した」と語る。車の機能にたとえることで、「専門用語が読み進めるスピードの妨げにならないように、試行錯誤を繰り返した」と、伝わりやすさを追求したことが伺える。
最後に、自分も発達障害かもしれないと不安を感じている人は、まず「自分の特性を知ることで対策が検討できる」と話す。ただ、自身も感じたように、「若干の他人との違いや生きづらさを感じつつも『これまで無事に生きてきた。それなのに、今さら心療内科にかかる』ということには抵抗があると思います。そんな方はまず本書を読んでいただいて、心療内科でどんな検査をして、何がわかるのかのイメージを持ってもらうのがいいと思います」と優しくアドバイスしてくれた。
取材協力:はなゆい(@hanayuistudio)
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