わたしの親が老害なんて…「こんな店、二度とくるか!」と怒鳴る父、親世代とのズレに苦悩する娘の葛藤【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

親が老害に画像提供:(C)西野みや子

接客中に怒鳴る父親。周囲の冷たい視線を感じながら、自分の親が「老害」と呼ばれる現実に直面する。古い価値観を押し付ける親に対し、娘は苦悩を深める……。そんな、西野みや子さん(@miyakokko61)の漫画「わたしの親が老害なんて」を紹介するとともに、作者に話を聞いた。

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「老害」は誰の身近にも潜む可能性…作者が感じた違和感

【漫画】外に出ればクレーマー!!自分の親が老害?画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

「わたしの親が老害なんて」02画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

「わたしの親が老害なんて」03画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

「わたしの親が老害なんて」04画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

主人公・栄子の両親は、娘が巣立った今、煩わしく感じられる存在だ。父は威圧的、母も古い価値観を押し付け、外出先で親が店にクレームを言い、栄子が謝罪することもあった。「自分の親が『老害』なんて…」と栄子は葛藤する。

妊娠した娘・美咲が帰省すると、両親はつわりで食べられない美咲に寿司を勧め、染めた髪を咎めるなど、古い価値観を押し付けた。

西野さんは、「『老害』というテーマは担当編集さんからの企画で、私自身、男尊女卑や古い価値観に触れる機会が多く、誰の身近にも潜んでいると感じ、描こうと思った」と語る。「『老害』は特別な誰かではなく、私たちのすぐそばにあるもの。年齢に関係なく、自分の価値観を他人に押しつける態度が摩擦を生む」と考えている。

「無意識に染み込む親の影響」作者が描きたかったこと

注目してほしい点として、西野さんは自身の経験を挙げる。妊娠中のつわりや無痛分娩への反対、子育て中の「母親が家事育児をすべき」といった親世代からの言葉に違和感を感じてきたという。

作中では、祖父母の考えが孫の美咲にも及び、娘の栄子も無意識に親の価値観に染み込んでいることが描かれる。この「親世代からの違和感」を多く描いたと語った。

登場人物をあえて「どこにでもいるような」存在にしたのは、「『老害』が誰にでも潜む可能性がある」ことを伝えたかったからだ。西野さんは読者へ「この作品を通じて、『老害』とされる人たちの背景を知り、私たちも同じ道を歩まないよう自省するきっかけになればうれしい」とメッセージを送った。

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