貧乏すぎて夜逃げもできない依頼者!? お金がない人に冷たい態度を取る社長の真意とは【作者に聞く】
子どもの頃から漫画を描く宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)。Xで公開された『夜逃げ屋日記』は、DV被害などの依頼者を夜逃げさせた実話を基にした人気漫画だ。今回紹介する第13話について、作者に社長の存在や依頼者について詳しく話を聞いた。
「自己犠牲のヒーロー描きたいなら、来るとこ間違えてる」
依頼者の大崎さんの自宅を後にし、次の案件へ向かおうとする社長とスタッフたち。「今回の依頼どうするんですか?まさか見捨てるんですか?」と問う宮野さんに、社長は「依頼料が払えないのならそのつもりだな」と厳しく答える。
宮野さんが「もっと安くしたり、後払いを許可したりしてもいいのでは?」と食い下がると、社長は「今日初めて会った人間をそこまで信用できない」「自己犠牲のヒーロー描きたいなら、来るとこ間違えてるから。今すぐ取材中止しろ」と言い放つ。宮野さんは以前から社長を取材していたのだ。
宮野さんが「赤子連れの母親でも見捨てるのか?」と尋ねると、社長は「状況によってやり方を変えることもある。私の取り分を減らして、依頼料を割り引いたりもする」と例外を認める。しかし、今回が例外ではない理由を問うと、社長は「勘だな」と一言。そして、「これ以上話すとお前のこと嫌いになりそう」と言われた宮野さんは、「ご…ごめんなさい」と謝罪する。
コンビニで飲み物を買い、自分のクレジットカードを取り出して何かを思う宮野。その後、社長とスタッフのデンゾウさんに飲み物を配ると、遠くから大崎さんが「すみません、お金!ありました!これで、お願いできますか?」と声をかけてきた。宮野は安堵し、社長も「まぁ、払えるならやるか」と話し、依頼を受けることに。家の中から依頼料を見つけ出した大崎さんと、どこか不自然な宮野。この違和感が今後の展開を予感させる。
現在も夜逃げ屋のスタッフである宮野シンイチさん。夜逃げ屋の社長はどのような存在か尋ねると、「ザ・ボス。『ゴッドファーザー』と言いたいところだが、女性の方なので『ゴッドマザー』だ」と表現した。
どのような理由で夜逃げ屋を利用する人が多いかについては、「僕の経験した限りだが、精神的に追い詰められている方が多いように感じる。1秒でも早くここから出たいような感じだ」と語った。
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取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)