ブラック企業に勤める若手社員の主人公は、新車のローンのため、辞めるに辞められない。そんなある日、社長が「1カ月以内に霊が見えるようにならない社員はクビだ」と衝撃の宣告をする漫画『逆に僕だけ見えない』。このカオスな漫画の裏側を、作者の新田せんさん(@nittasen)に聞いた。
「実はラブコメ」作者が語る見どころと“必須アイテム”の毛
会社員として働く傍ら漫画家としても活動する新田さんは、会社勤めを武器にネタを作り、創作に取り組んでいる。本作でこだわった点や見どころを尋ねると、「人間が日々“怖い”とか“嫌い”と思っているものも、よく知ってみるとかわいいところがあるのかな?と思いながら幽霊のヒロインを描いた。ヒロインをかわいく見せる点にはこだわった」と語る。
霊感のない主人公と幽霊の女の子が「気色悪い毛」を使って意思疎通を図る点については、「あの毛を所持できるのは幽霊だけで、あれは彼女の必須アイテムだ。気色悪いが…」と明かした。
終盤で存在感を増す「メガネの藤田」は、元々モブだったという。しかし、「『絶対この職場(学校)おかしい』と思いながらも、言えずに流されてしまってる感じが、多くの人の“あるある”を想起して共感を呼んだのかもしれない」と、その人気の理由を分析した。
過労死した元経理部の彼女が地縛霊となった理由、そして主人公が「お前、悪いこと何もしてないだろ!?」と霊に問いかけるシーン。彼女が“気色の悪い毛”で書いた文字は「フンしョクケっサン」だった。ヘビーなワードも飛び交う作品だが、作者の得意分野は「ラブコメです。それしか描けないとも言えます」と語るだけあり、終始ユーモアあふれる作品となっている。ぜひ読んでみてほしい。
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