「1時間ご飯食べるだけで1万円とか。めっちゃ稼げるよ」と、中学時代の旧友がパパ活で稼いでいると知り、安易に足を踏み入れてしまう高校生の千紘。ある日、母親のもとに警察から電話がきて、娘がパパ活をしていたことを知る。「もし、自分の娘がパパ活していたら?」。自身の経験と現役女子高生に取材を重ねて描いた、漫画家グラハム子 (
@gura_hamuco
)さんの新書「娘がパパ活をしていました」を紹介する。
友達がやってるから自分も大丈夫って本当?甘い言葉には罠があるかも!
郊外に住む15歳の千紘は、渋谷にある私立の女子高に進学。まわりの子たちはみんなお金に余裕があり、大人っぽくておしゃれ。そんななかで、自分も近づきたくてファミレスでバイトを始めた。カラコンをつけたり、まつげを上げたりするだけで、自分の印象が変わっていくのがうれしかった。
ある日、中学時代の友だちにその話をすると、「バイトってコスパ悪くない?」「パパ活なら1時間で1万円だよ」と言われる。しかも「学校の女子の2〜3割がやってる」という話まで聞かされた千紘は心が揺れ始める。
本作、「娘がパパ活をしていました」は、「もしも娘がパパ活をしていたら、親としてどうあるべきか?」というテーマで描かれた作品だ。作者のグラハム子さんは、母と娘、どちらの立場からもリアルに気持ちを描いている。実際に女子高生にも取材を行い、「パパ活は、昔の『援交』よりもっと身近な存在である」と実感したそうだ。スマホやSNSで、知らない人とも簡単につながれる時代だからこそ、軽い気持ちで始めてしまう子も少なくないようだ。
しかし、現実はそんなに甘くない。グラハム子さんは、「ほぼ全てと言っていいほど、パパ活男性はそれ以上のことを求めています。嫌だったり怖かったりしたら、その気持ちを無視せず、距離を置いてほしい」と訴えている。母と娘の気持ちがぶつかる場面や、親子のすれちがいも丁寧に描かれている本作、「娘がパパ活をしていました」。読む人それぞれが、「もし自分だったら?」と考えたくなる内容だ。ぜひ親子で一緒に読んでみてほしい。
取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)
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