「犬の霊が憑いてる」でも神社で除霊は断られ…物語の結末に「胸がぎゅっと切なくなる」の声【著者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

犬に憑かれた女の子が除霊できない話画像提供:sakura(@side_sinmom)

双子の野々子と菜々子。野々子はある日、菜々子の肩に昔飼っていた「タロ」が憑いているという。「落ち着かないから」と、菜々子にお祓いを勧める、野々子。「大好きだった犬になら憑かれてもいいのに…」菜々子はそう思っていた、なぜなら――。sakura( @side_sinmom )さんの短編漫画「犬に憑かれた女の子が除霊できない話」を紹介するとともに、制作の経緯を聞く。

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「憑依」テーマの課題から誕生。タロで視線を逸らし伏線回収、映画好きが驚かせ方にこだわった演出

【漫画】犬に憑かれた女の子が除霊できない話画像提供:sakura(@side_sinmom)

犬に憑かれた女の子が除霊できない話02画像提供:sakura(@side_sinmom)

犬に憑かれた女の子が除霊できない話03画像提供:sakura(@side_sinmom)

本作「犬に憑かれた女の子が除霊できない話」を描いたきっかけについて、作者のsakuraさんは「コルクマンガ専科というオンラインの漫画講座を受講していて、その課題で描きました」と教えてくれた。講座では「毎週テーマが決まっており、32ページを想定した冒頭8ページを作成するというものです」と説明しており、今回与えられたテーマは「憑依」だったそうだ。

sakuraさんが物語の構成で重きを置いたのは、驚きの演出だ。「もともと映画が好きで、ホラー映画では『どうやって見る人をビックリさせるか』が肝だと思っていたんです」と語る。さらに「どうにかして最後までバレずに驚かせたいという強い思いがありました」と振り返り、「伏線は貼るんだけど、それをカモフラージュさせるためにタロをダシに使いました」と、読者の視線を巧みに逸らす工夫を明かしてくれた。

物語のラストに対し「胸がぎゅっと切なくなる」という声が寄せられていることについて、「悲しい思い、切ない思いが伝わって、本当にうれしいです」と想いを語るsakuraさん。「このお話の前半部分は実話で、私自身が占い師に『犬が憑いている』と言われたことがあります」と打ち明ける。かつて飼っていた犬が憑いていると言われ、「それを祓った方がいいと強く言われたんです」と振り返りつつ、「なんとなく近所の神社に行ったら『除霊はしてません』って断られました(笑)」という出来事から、本作のモチーフが生まれた。

本作の魅力は、実体験から生まれた構成と巧みな演出で、読者の心を静かに揺さぶる。ぜひ一度読んでみてほしい。

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■取材協力:sakura(@side_sinmom)

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