本海沿岸の香住にある香住漁港は、関西で唯一紅ズワイガニが水揚げされる漁港として知られる。9~5月の漁の期間中は「香住ガニ」ブランドとして宿や飲食店など町の行く先々で気軽に味わうことができる。幻のカニと呼ばれる黄金ガニや、11月6日の解禁後は松葉ガニも水揚げされる、関西を代表するカニの町で3種のカニを食べ比べよう。<※情報は関西ウォーカー(2017年10月24日発売号)より>
地元漁師も太鼓判!漁港の人気店でカニ料理を
「三七十鮨」は、地元の漁師も通う人気寿司店。店内の生けすで泳ぐ魚は、目の前の香住漁港から直接仕入れる天然物のみで、鮮度が自慢。オススメは香住ガニを使った「カニカニカーニバル丼」。たっぷりの身はもちろん自家製カニ味噌など、香住ガニの魅力がこの一杯で堪能できる。
「香住ガニのボイル」(奥・1杯2592円)。香住ガニのなかでも身の大きいものを選んで、丸ごと1匹を茹でた定番メニュー。自家製の三杯酢はもちろん、なにも付けずに食べてもおいしい。
「カニカニカーニバル丼」(中・1780円)。香住ガニの身100gにカニ脚2本が入る人気丼。シイタケ&かんぴょう煮入りの酢飯との相性も抜群。かにみそ小鉢&かに身入り味噌汁付き(1990円)もあり。
「香住ガニの握り」(手前・1貫432円)。カニ脚の身を贅沢に使ったにぎり寿司。口の中でほぐれるシャリと香住ガニ独特の甘味が絶品。ネタの大きさも漁港前の店ならではの一品。
解禁後は松葉ガニも。胴体や爪などは焼きガニで、脚は刺身で食べる焼き刺し(時価)。
生けすの魚を見ながらカウンター席で香住の海の幸を満喫。奥には小上がりもあり。
「水深800~1500mの海底にかごを仕かけ、そこに入った香住ガニをかごごと引き揚げます。ミネラル成分も豊富で甘くみずみずしいのが特徴です」と、ご主人の小柴勝昭さん。
■三七十鮨<住所:兵庫県美方郡香美町香住区香住1772 電話:0796-36-1262 時間:10:30~15:00、16:00~22:00(LO21:30)、土日祝10:30~22:00(21:30) 休み:火曜(祝日の場合翌日) 席数:60席 タバコ:喫煙可 駐車場:10台(無料) 交通:JR香住駅より徒歩13分>
地産地消にこだわる香住ガニ&甘エビの豪華丼
「KAN-ICHI」は、香住の旅館「さだ助」プロデュースのレストラン。“うんめぇもん”をテーマに仲買人のご主人が仕入れる魚介や但馬牛&地元野菜を使用。カニの殻などを肥料にした自家精米「かにがら米」など地産地消にこだわる。店内からの海景色も自慢の一つ。
「わいの丼」(1480円)。香住ガニの身&脚に、甘エビが7匹入った海鮮丼。ご飯は自家製「かにがら米」で、地元の味噌を使った味噌汁付き。
仕入れ状況により黄金ガニ(刺身6500円~など)の料理も味わえる。要予約で香住ガニ&黄金ガニ食べ比べプラン(1人前1万3800円・注文は2人前から)もあり。
日本海を望む店内で香住の海の幸を満喫しよう。石窯で焼いた「自家製干物プレート」(1380円~)も人気。
■KAN-ICHI<住所:兵庫県美方郡香美町香住区七日市308(香住浜前) 電話:0796-39-1147 時間:11:00~14:30(LO14:00) 休み:水曜 席数:70席 タバコ:禁煙 交通:JR香住駅より徒歩6分>
市場のレストランで香住ガニ料理
「かに八代 れんが亭」は、海鮮市場「にしとも かに市場」に隣接する海鮮レストラン。1匹分のカニの身を使った「かに丼」(1620円)など、市場直の鮮度抜群の香住ガニ料理が充実。人気はダブル鍋。カニすき&しゃぶを同時に味わえる。11月の解禁後は松葉ガニとのダブルもOK。
香住ガニの「ダブル鍋」(1人前5400円)は要予約で2月末まで。香住ガニ&松葉ガニ(1人前8640円)もあり。注文は各2人前から。
開放的な店内。
■かに八代 れんが亭<住所:兵庫県美方郡香美町香住区香住1452 電話:0796-36-1341 時間:11:00~14:00(LO) ※日祝は延長の場合あり 休み:不定休 席数:200席 タバコ:禁煙 駐車場:30台(無料) 交通:JR香住駅より徒歩8分>
香住ガニを丸ごと使用!驚きのカニのソフト
「遊魚館」は、香住漁港に隣接する但馬漁協直営の海鮮市場。館内は香住ガニをはじめとする鮮魚や加工品などが充実。香住ガニの魚醤入りの「“かに”しょゆとクリーム」や、「かにかにジェラート」(400円)などユニークなスイーツをチェック!
「“かに”しょゆとクリーム」(380円)。香住ガニを丸ごと使う魚醤「まるごとかにお醤油」を混ぜたソフトクリーム。黒糖のような香ばしさが特徴。
館内には水揚げされたばかりの魚介などが並ぶ。イートインスペースもあり。
■遊魚館<住所:兵庫県美方郡香美町香住区若松748 電話:0796-36-4545 時間:8:30~15:00 休み:火曜(11月7日~12月26日の火曜は営業) 料金:入館無料 駐車場:100台(無料) 交通:JR香住駅より徒歩15分>
帰りは城崎温泉へもスグ!大阪から香住までのアクセス
【車】阪神高速湊町から日高神鍋高原ICまで、約146km・約2時間20分。料金3670円(ETC割引2800円)。日高神鍋高原ICより香住までのアクセスは、国道482号線を東へ、祢布交差点を左折し国道312号線~県道1号線~県道713号線~県道242号線を北へ、福田西交差点を左折し国道178号線~香住道路を北西へ、香住ランプから北へ。約37km・約45分
【電車】JR大阪駅よりJ香住駅までのアクセスは、特急こうのとり城崎温泉行約2時間40分、JR城崎温泉駅で山陰本線香住行または鳥取行に乗り換え約30分。片道(5400円・特急料金込み)。
大阪から3時間ほどでJR香住駅に到着。ホームや駅前にある巨大なカニの爪のオブジェやカニの看板など、町の各所で「カニの町」を感じられる。
香住ガニや松葉ガニが水揚げされる香住漁港。朝一番など競りを見学することもできる。
9月の香住ガニから始まり、11月の松葉ガニと市場などはカニでにぎわう。【関西ウォーカー編集部】
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