健常者からは「ダメ人間」発達障害の方からは「普通でうらやましい」…発達障害グレーゾーンの漫画家が悩む「居場所」とは?【作者インタビュー】

東京ウォーカー(全国版)

創作最強論

自分が発達障害グレーゾーンである悩みから、自分の居場所を「創作活動」に見出したマンガが話題となっている。

この漫画を公開したのは、日常生活での “生きづらさ”を描いた漫画をSNSで発表している漫画家・クロミツさん( @kuromitsu1510 )。「発達障害グレーゾーン」と「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」を合わせ持ちながらもそれと向き合う漫画には、同じ悩みを抱えている人たちから多くの声が届いている。

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自身の体験をエッセイ漫画として描く“意義”


本作では、発達障害グレーゾーンである作者・クロミツさんが、自身の「居場所」をどう見つけたかが描かれている。社会との接点に戸惑いを感じやすい立場でありながら、「創作」という行為がその苦しみを和らげ、日常に意味を与えるものであることが、ストレートに伝わってくる。

創作に没頭し、頭をフル回転させて何かを生み出すこと。それは、つらさや疎外感を「昇華」する手段となり、心の栄養源にもなっている。読者からも「創作を通してメンタルに栄養が行くと言うのは実感している」という声が寄せられ、完成した作品を自ら楽しむことが、自己肯定感を育むことにもつながっているようだ。

本作の「発達障害グレーゾーン」というテーマに対して、特別な使命感は持っていなかったというクロミツさん。しかし、「人に理解されにくい悩みを描くことで、漫画を読んだ人と想いを共有できるという意味では、“意義”があるのかもしれない」と自身の考えについて話してくれた。

また、漫画の反響については「エッセイ漫画を描きはじめて徐々に読者やフォロワーが増え、喜びと驚きが入り混じっています。今まで色んなジャンルの漫画に着手してきましたが、『エッセイ漫画』というジャンルが自分にとってもっとも正しい表現方法なんだと思いました」と、クロミツさんは語る。

創作は、自分と社会の間に橋を架ける行為でもある。クロミツさんの作品は、そんな橋の上で立ち止まりながらも、確かに前を向いて歩こうとする姿を映し出している。

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画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)

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