瀬戸内に映えるイルカと夕陽&赤ちゃん生き物続々!開業5周年「四国水族館」の夏を体験

東京ウォーカー(全国版)

香川県宇多津町にある「四国水族館」が、2025年6月に開業5周年を迎えた。瀬戸内海を借景とした夕暮れ時のイルカサンセットプログラムや、かわいい生き物の赤ちゃん、開業記念グルメなど、この夏ならではの見どころを紹介する。

四国水族館の魅力

四国水族館は、瀬戸内海や太平洋、鳴門海峡の渦潮や四万十川や仁淀川など、四国各地の多様な水辺の景色「四国水景」をテーマにした水族館で、太平洋ゾーンや新貝ゾーンなど、6つのゾーンに約400種1万4000点の生き物が展示されている。

開業5周年を迎えた「四国水族館」で最も大きな水槽「綿津見(わたつみ)の景」


水槽を額縁に見立て、魚名板の代わりに飼育スタッフ手書きの黒板解説を置くなど、見せ方で勝負する同館には、テーマごとに名付けられた70の「景(けい)」があり、アートな風景を楽しむことができる。

水槽を額縁装飾し、絵画に見立てた「額縁水槽」

手書きの黒板解説は、飼育スタッフによる力作提供:四国水族館


特徴的な形の「渦潮の景」には、世界屈指の乱流の世界・鳴門海峡に暮らす魚たちが泳ぐ。渦潮ツアーの水中観覧船の窓からのぞいた景色を再現したという水槽は、強い潮流と撹拌により生まれた、激しい乱流が見どころだ。

「渦潮の景」

下から見た渦潮の景。強い撹拌による乱流の様子がみられる


同館の宣伝隊長である「しゅこくん」のモデルとなったシュモクザメが泳ぐ「神無月の景」も。こちらは常に泳いでいるシュモクザメが壁にあたって傷ついたりしないよう、水槽の形をシュモクザメ用に設計している。

「神無月の景」には、「しゅこくん」のモデルのシュモクザメが泳ぐ


2025年夏の見どころ

開館5周年を迎えた今年は、夏休みを思いっきり楽しめるさまざまなアクティビティが用意されているので、いくつか紹介しよう。

■夜の水族館「Nightscapeこがねいろ2025」

幻想的な風景が見られる、夕暮れの海豚プール提供:四国水族館

8月31日(日)までは営業時間を延長し、夜の水族館「Nightscapeこがねいろ2025」を開催。18時以降は館内の水槽照明が青色に切り替わり、まるで深い海の中を散歩しているような気分になれる。

そして一番の見どころが「イルカサンセットプログラム」。この期間ならでは、夕暮れ時の海を背景に繰り広げられる、イルカたちのダイナミックなジャンプを楽しもう。

「プレイングタイム」がないとき、イルカたちは海豚プールの水辺で遊んでいることもあるそう

プールの注意書きに、うどんを使っているのが香川らしくてユニーク


1日に何度か開催されているイルカの「プレイングタイム」では、トレーナーとともにさまざまなことに挑戦。イルカの驚きの能力やかわいい姿を見て、その魅力にふれよう。

■小さくてかわいい!生き物の赤ちゃん

貝殻にしがみつくイイダコの稚ダコ(本館棟1階 瀬戸内ゾーンにて展示)

今春に水族館で誕生した、クマノミやイサキ、トサキン、さらにはアオリイカの稚イカ、イイダコの稚ダコなどの一部も館内で公開されている。ふだんなかなか見ることができない、水槽の中で繰り広げられる小さな命の躍動に感動する。

アオリイカの稚イカ(本館棟1階 流れ藻の景にて展示)提供:四国水族館


6月15日に誕生したばかりのカリフォルニアアシカの赤ちゃんも。当面はバックヤードでの飼育となるが、館内モニターやSNSでその様子を見ることができる。

人工保育で育てられている、カリフォルニアアシカの赤ちゃん。(一般公開の時期はまだ未定)

つぶらな瞳がかわいい!


■バイオロギング展は自由研究にも

バイオロギング展

ウミガメやペンギンなどに小型の機械を取り付け、どこで何を食べてどう生活していたかを調べる研究手法「バイオロギング」について紹介する展示も。8月31日までの開催で、実際の機械や標本を見られるほか、イラストパネルや動画でわかりやすく解説してあり、夏休みの自由研究にもピッタリだ。

使用する機器なども見られる

期間中にはクイズラリーも開催。全問正解者には、バイオロギングの動画が見られるQRコードが付いたオリジナルカードがプレゼントされる(全7種類ランダム配布。1人1枚1回限り)。

AIによる画像認識技術を利用した解説ゲーム「サカナクエスト」も開催中。専用タブレットを使って、サカナに関するクイズや謎解きができる新感覚の水族館探検型ゲームで、子どもはもちろん、大人も生き物について楽しく学べる。

オリジナルグルメにも注目!

たくさん学んでおなかがすいたら、2階の「キッチンせとうち」へ。瀬戸内海を望むレストランには、香川ならではのメニューが勢ぞろい。コシがある本格的な讃岐うどんが味わえるほか、「ドルフィンカレー(中辛)」(990円)など、かわいいビジュアルが人気のメニューもそろう。

「香川県産オリーブ牛ぶっかけ讃岐うどん」(1680円)

「ドルフィンカレー(中辛)」(990円)


数量限定の「カワウソワッフル」(980円)や、昔ながらの手作業で作られた貴重な天然自然塩を使用した「宇多津塩ソフト」(680円)などのスイーツも人気だ。

数量限定の「カワウソワッフル」(980円)

「宇多津塩ソフト」(680円)には、高知県の塩けんぴをトッピング提供:四国水族館


さらに、開業5周年記念メニューとして、9月30日(火)まで「黒ナマコのブラックカレー」(780円)を提供。ベーコンポテトドックに黒いカレーをかけ、ナマコに見立てたインパクトのあるメニューだ。

「黒ナマコのブラックカレー」(780円)


お遍路かわうそに、AI空海の魚朱印も!

1階のミュージアムショップには、四国水族館オリジナルグッズのコーナーも。同館の宣伝隊長「しゅこくん」グッズなどがそろう。

四国水族館オリジナルグッズのコーナー


個包装で配りやすい「和三盆ゴーフレット」には、香川名産の和三盆のクリームを使用。かわいい缶入りで、思い出に残るお土産になりそうだ。

「和三盆ゴーフレット(7枚入)」(920円)


四国らしく、お遍路さんの格好をしたカワウソのぬいぐるみなどもそろっていた。

「お遍路ぬいぐるみカワウソ2」(2360円)


そして、イルカ棟1階 インフォメーションにて販売されているのが、オリジナルの「魚朱印」。魚朱印とは、水族館版の御朱印として、全国各地の水族館で企画されているもので、通年デザインの土佐錦魚や5周年記念デザイン(各300円)のほか、いまなら香川大学がAIで再現した弘法大師空海の筆跡を用いた、特別な魚朱印「AI空海 シュモクザメ」(500円)も手に入る。※2026年1月31日(土)までの限定販売

AI空海コラボデザインの魚朱印は、2026年1月31日(土)までの期間限定


夕陽がうつくしい「休暇村讃岐五色台」へ!

せっかく四国まで来たのなら、日帰りなんてもったいない!瀬戸内の自然と夕陽の絶景が楽しめる宿泊施設「休暇村讃岐五色台」も紹介しておこう。

四国水族館から車で約50分の場所にある「休暇村讃岐五色台」は、2025年3月にリニューアルオープンしたばかりの新しい施設だ。JR高松駅からの無料送迎(1日1便・要予約)もあり、車がなくても利用しやすい。

目の前に、瀬戸内海の景色が広がるロビーラウンジ提供:休暇村讃岐五色台


ロビーラウンジにはソファやスツールが配され、無料のソフトドリンクや菓子をいただきながら、瀬戸内の多島美を眺めることができる。ウェルカムドリンクにうどん出汁があるのも、香川らしくてユニーク。

うどん出汁は、瀬戸内産のうるめいわしと地元・坂出の藻塩、みかん醤油を使用した滋味深い味


小高い山の中にあるため、讃岐平野と瀬戸内海を一望できる。瀬戸内海に突き出すように作られた「水鏡のテラス」には、人気スポットの父母ヶ浜をイメージした水盤も配され、うつくしい夕日と水鏡に映り込む景色を楽しむことができる。

「水鏡のテラス」提供:休暇村讃岐五色台


食事は瀬戸内海を眺めながら「香川のうまいものビュッフェ」を。瀬戸内海の海の幸はもちろん、オープンキッチンで作るライブメニューや好みの具材で作る丼、本場の讃岐うどんなども味わえる。

瀬戸内海を眺めながら食事を楽しめる「瀬戸内ダイニング」提供:休暇村讃岐五色台


宿泊料金は、海側の和室が2名1室で1名1万6000円(1泊2食付き)。ほかにも半露天風呂とサウナが付いたプレミアム和洋室は、2名1室で1名3万8000円(1泊2食付き)。料金は異なるが、1名での宿泊も可能だ。

2025年5月に完成したばかりのプレミアム和洋室は、瀬戸内海に沈む夕陽や讃岐平野の夜景を室内とテラス両方から楽しめるほか、半露天風呂や1人用サウナ、ミニキッチンにランドリーも完備されており、ミニ別荘気分が楽しめる。瀬戸内の自然を感じながら、ゆったりとステイしたい場所だ。

プレミアム和洋室の半露天風呂と1人用サウナ提供:休暇村讃岐五色台

プレミアム和洋室のテラス。晴れた日には瀬戸内海に沈む夕陽も眺められる提供:休暇村讃岐五色台


泊まりでも日帰りでも。ワクワクがいっぱいの四国・香川で四国水族館の開業5周年を記念した特別な夏、生き物たちのかわいい姿や、ここでしか味わえないグルメ、そして心に残る夕日まで瀬戸内の魅力をめいっぱい満喫して、家族や友だちと一緒に特別な思い出をつくってみてはいかが?


取材・文・写真=二木繁美

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