魔王の城で勇者と魔王が対面するというシリアスなシーンに、空気も読まず乱入してきた強者がいた。それは「お母さん」!魔王の実家の母が最悪のタイミングで息子の家に遊びにきたのだった――。
超美人でプロポーション抜群の“魔王のママ”に向かって、「お母さんは恥ずかしいからどいてて!」と思春期の男子のように顔を赤らめ、慌てる魔王。それはそうだろう、まさにこれから決戦を迎えようというときにアポなしで息子の様子を見にきたのだから…!人間だろうが魔族だろうが、どんな種族であろうがこういうときはこっ恥ずかしい…。「来るときは連絡してって言ったじゃん!」という息子に「ごはんはちゃんと食べてる?」とひるまない母。全世界共通の親子の会話が炸裂する様子を勇者ご一行はじっと見守り、「邪魔が入ったが…始めるぞ。今すぐ全員殺してやる!」としきりなおす魔王に向かって「いろいろお察しします」と同情の言葉を返すのだった。
本作『ゆうしゃとまおう』は、よくある勇者VS魔王の戦いをコメディ要素を“これでもか!”というほどてんこ盛りにして描いた作品で、本作を読んだ読者からは「もう、吹き出すところが多くて…大変!」「あーめっちゃ笑った!」「まさかのテイストで…!笑」「予想外すぎてww」とコメントが殺到!しかもひとつのネタに吹き出して読み進めていると、もう次のネタが畳みかけてくるというスピード展開で攻めてくるため、読者も「怒涛の展開」「めちゃくちゃ情報量多いです」とタジタジだ。
本作を描いたのは、これまで「pixiv月例賞大賞」や「pixiv月例賞優秀賞」などの受賞経歴があるJolly(@Jollitter)さん。サーカスを舞台にした電子書籍『TINY CIRCUS(タイニー・サーカス)』は現在も主要ストアで全7巻が発売中である。Jollyさんに本作『ゆうしゃとまおう』について話を聞いてみた。
――読者から「このノリ大好きです!」「最高かよ」「もう、好きとしか言えない…」など、すごい量のコメントが届いていましたね。読者を虜にしたJollyさんの本作。こだわっている点について教えてください。
ありがとうございます。恐縮です…!『ゆうしゃとまおう』シリーズは、いわゆるゲーム風ファンタジーのパロディに、現代日本の要素を加えたコメディです。
前作は、サーカスを舞台にしたシリアスな長編漫画でした。以前からの読者の皆様は、唐突なギャグ漫画に「ええ!?」となっちゃったと思うのですが、予想以上に温かいお言葉をいただけてとてもうれしかったです。まず自分が楽しく描くことを心がけていますが、読者の皆様にも楽しんでいただけたなら、何よりの励みになります。
――1話を読み終えた読者から「焼肉は世界を救う」「焼肉は最強」と、なぜか勇者と魔王以外の最強説が唱えられていましたね。これはJollyさんにとっての“最強”なものが反映された結果でしょうか?
まだ本編をご覧になっていない方は「何の話?」と思われるでしょうが、そうなんですよ。まさにその通りです。個人的に焼肉は、ハラミ+ねぎ塩ダレと、タン+レモンが最強だと思います!(何の話?)
Jollyさんは「コミティア」などのイベントにも時々参加をしているということで、2025年9月7日(日)に東京ビックサイトで開催される「COMITIA153」にも参加予定。「ぜひ遊びに来ていただけるとうれしいです」ということなので、出かけた際はJollyさんのブースにも立ち寄ってみて!
取材協力:Jolly(@Jollitter)
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