夏休みに読みたい傑作漫画特集!2025年に公開した漫画の中から、特に反響の大きかった作品を紹介。
ソフトウェア開発の仕事で、連日の残業や徹夜、休日出勤を繰り返していたシステムエンジニア。タイトな納期への精神的プレッシャーは大きく、テストとエラー修正の地道な作業に追われる日々を送っていた。クライアントの要望に応え続けていた47歳のSEだが、会社からの総合的な評価が低く「今期のボーナスはなし」と言われ、転職を決意する。退職までの100日間を漫画としてX(旧Twitter)に投稿し始めたところ、大きな声援を浴びたTOMEさん(@tome_ura)の『100日後に退職した47歳』についてインタビュー前編を公開する。
47歳で転職を決意したSEの葛藤と漫画制作のきっかけ
47歳のシステムエンジニアTOMEさんは、ネットサービスの会社でソフトウェア開発を担当していた。地道な作業とテストを繰り返し、問題点をクリアする日々の連続だ。問題は山積みだが納期は決まっており、そのプレッシャーから連日の残業、時には徹夜や休日出勤も多かった。
懸命な努力で期限までに開発を終えたものの、会社の評価は低く、ボーナスはなしと告げられる。47歳という年齢で転職を決意したTOMEさんに、詳しい話を聞いた。
漫画を描き始めたきっかけについてTOMEさんは、「元々趣味や副業としてゲームアプリの開発をやっていたのですが、本業が忙しくてなかなか完成させられませんでした。そんな時、シンプルな絵柄のエッセイ漫画をネットで見かけ、『アプリを作るよりも短時間で発信できて面白そう』と思い、練習として会社であったことを漫画にしてSNSに投稿し始めました」と語る。
そして、「『100日後に退職する47歳』というタイトルで投稿した日に、いきなり拡散されて驚きました。2日目以降の内容はそれから考えました(笑)」と、反響の大きさに自身も驚いたことを明かした。
罪悪感と現実のリンク…漫画が導いた本当の退職
TOMEさんは当初、転職について「年齢的なこともあって難しいだろうと感じていたので、『いい転職先が見つかったら考えてもいいかな』くらいに考えていました」と話す。
しかし、「漫画を続けていくにしたがって、現実の気持ちが漫画にリンクしたのかどうかはわかりませんが、だんだんと本当に退職する方向に気持ちが流れ、転職活動も始めてしまいました」と語る。結局、漫画が70日目を迎える頃に実際に退職していたという。「漫画を描くことに少し会社への罪悪感があり、居づらくなったのかも知れません…」と本音を漏らした。
47歳での転職は勇気がいることだが、決め手は「職場との相性の悪さ」だったとTOMEさんは分析する。「自分は物静かな方だと思うのですが、職場は体育会系というか、根性で問題を解決する雰囲気がありました。あとは、漫画にも描きましたが、会社に評価されていないのではと感じてしまったことも大きいです」と語る。
■取材協力:元アプリ開発者47歳(@tome_ura)
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