憑かれやすい体質を持つ主人公の周りには、常に悪霊が寄り付いてきていた。しかしその割に彼は困ってはいなかった。なぜなら、引き寄せていたのは幽霊だけじゃなく、八百万の神々もだったから…!! 「憑かれやすい男にはもれなく八百万がついてくる」を描いているのは漫画家の比内ハツ
@s_n_c_yha
さん。今回、作者である比内ハツさんに、本作について話を聞いてみた。
陰キャの霊はすっかりおびえてしまう
小学校に潜む悪霊たちは小学校の教員でもある主人公の小林翔太に取り憑こうするが、そのたびに八百万の神々が「おっ悪霊じゃん」とグイグイ前のめりに霊を取り囲む。陰キャの霊はすっかりおびえてしまい、小林も「やめたげて、陽キャに囲まれてる状況がすでに怖いんだって」と止めるというホラー漫画のようでコメディ要素がてんこ盛りのストーリーになっている。
漫画家としては駆け出しで、少し変わった視点からの作品が多い比内ハツさん、コメディを得意とし、何気ない会話の中にも、読んでいて楽しい要素をうまく盛り込んでいる。本作「憑かれやすい男にはもれなく八百万がついてくる」はホラー系の夢を見たのがきっかけで、その夢を軸に設定を組みなおし構想に至ったという。
主人公の小林について「小林翔太は陽キャの発言をさばけるような陰キャがほしくなった結果にできた、後付けの主人公だったりします。小林は特異体質以外はごく普通の人間、という設定です。むしろ目立たない部類にしています」とキャラクターの見どころを教えてくれた。
本作「憑かれやすい男にはもれなく八百万がついてくる」は「コメディな会話劇から急転直下のシリアス展開へ」かと思えば、たった1コマでコメディな展開に引き戻される痛快なスピード感が魅力となっているのでぜひ読んでみて欲しい。
取材協力:比内ハツ(@s_n_c_yha)