SNSやブログ「横山家のマンガ。」などで、『戦国コミケ』『新しいパパがどう見ても凶悪すぎる』など数々の人気作を発表し、ファンを魅了し続けている横山了一(@yokoyama_bancho)さん。そんな横山さんの作品のなかから、7巻、8巻が立て続けに発行され注目を集めている
『どちらかの家庭が崩壊する漫画』
を紹介。今回は、制作秘話や普段の生活について横山さんに話を聞いた。
エリート会社員の夫・シュウと妻・ユイ、そして一人娘・リエの3人家族で、幸せなセレブ家庭のように見えていた薬師寺家。だが、夫の浮気や義母の非常識な言動などに耐えきれず、ユイはシュウに離婚を認めさせる。
離婚後、ある日シュウは街中で、かつての不倫相手・モナと出会う。そこでモナが、ユイから請求された慰謝料を踏み倒すためヤクザに依頼して、ユイの襲撃を企んでいることを知る。離婚を決めてから、ユイとリエのために「二度と間違うわけにはいかない」と心に誓っていたシュウは、それまで対立していたゴンなど周囲の助けを借りながらユイを救い出すのだが…。
――8巻では、それまで敵対していたシュウとゴン(ユイのママ友・マリンの夫)の共闘シーンが胸アツでした!この展開やシーンで、こだわったところなどがあれば、教えてください。
ここは少年漫画的な展開だなと思ったので、まさにそんな感じのちょっと男くさいシーンにしてみました。不穏系の漫画ではあまり出てこないかもしれませんね(笑)。
――ママ友のマリンも、ユイに辛い思いをさせてきたシュウを嫌っていましたが、8巻ではその心境に変化がありました。このシーンも感動的だったのですが、描き方や見せ方などで工夫された点はありますか?
シュウがずっと読者に嫌われていたので作中で彼を見直すキャラがもう少しいてもいいかなと思い、描きました。ラストに向けて救いが出たかなと思っています。
――ユイやリエへの想いはもちろんですが、シュウが周囲に支えられてどんどん改心していく様子が印象的です。「シュウの成長」については、どのように考えられて描かれたのでしょうか。
彼は本当にダメな男のまま終わる可能性もあったので、多少なりとも人間的に成長できてよかったなと思いながら描きました。ただの悪役で終わらなくてよかったです。
崩壊していく家族だけでなく、それぞれの思いや絆、再出発なども描かれている『どちらかの家庭が崩壊する漫画』。本作では、崩壊の行方だけでなく、家族や仲間のよさなどもぜひ感じてほしい。ぜひ読んでみて!
取材協力・画像提供:横山了一(@yokoyama_bancho)
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