いきものがかり山下穂尊、初のエッセイ集を出版「思いを共有できたら」

東京ウォーカー(全国版)

11月19日、いきものがかりの山下穂尊が、自身初となるエッセイ集「いきものがかり 山下穂尊の『いつでも心は放牧中』」(KADOKAWA)の出版記念トークショーに出席した。

エッセイ集「いきものがかり 山下穂尊の『いつでも心は放牧中』」を手に微笑む山下穂尊撮影=宮川朋久


デビュー10周年を機に“放牧”宣言を行い、いきものがかりとしては2017年1月から活動休止中の山下。トークショーの前に実施された記者会見では「現在放牧中で、心配してくださるファンの方もたくさんいる。そういう方に、思いを共有できたら。メンバーそれぞれの歴史や考えを、知ってもらえたら嬉しい」と同書に込めた思いを明かした。

同書はKADOKAWA が運営するWEBサイト「ウォーカープラス」にて、今年7月からスタートした全10回の隔週連載に大幅加筆を行い、書籍化したもの。その中には、学生時代から世界各国を訪れてきた山下の、旅の記憶も数多くつづられている。

言葉が通じない状況でのコミュニケーションについて問われると、「例えば中国の奥のほう、ベトナムの国境付近に行った時は、小さいギターを持って行ったんですけど、現地の方が知っている曲を弾くと、すごく喜んでくれて。接し方が変わったのは印象的でしたね」とエピソードを披露。国境を越える音楽の力を、改めて実感したという。

治安が良くない地域にも、臆することなく足を運んできた山下だが、現在の関心は国内へ向いている模様。「最近は日本国内で知らないところに行ってみたいという気持ちが高まっていますね。日本には色々な離島があって、知らない島も多いので。瀬戸内海とか興味あります」と語った。

【写真を見る】山下は記者会見で「新しいことをやっていきたい」と今後の活動にも言及撮影=宮川朋久


また、同書を執筆したことにより、「客観的に自分の人生や、いきものがかりを振り返ることができた」と山下。「10年を冷静に見られたのは非常に大きいと思っています」と、手応えを明かした。

さらに、現在の近況について質問が飛ぶと「デビューしてから去年まで、けっこうとんでもないスケジュールで動いていて」と多忙だった活動期間中を振り返り、「(現在は)3人だけでクリエイティブなものをつくろうとしていた時の空気感に近くなっているのが、自分たちもびっくりしています。会う機会が増えて、信頼度が増している気がしますね」と報告。

活動再開の時期は明言を避けたが、ファンを喜ばせるタイミングは「どこかであるとは思いますね」とのこと。「新しいことをやっていきたいと3人で話していて、わくわくしています」と前向きな姿勢を示した。

トークショーでは旅先での印象的な出来事をはじめ、家族やメンバーとのエピソードも披露撮影=宮川朋久


記者会見終了後に行われたトークショーでは、旅先での印象的な出来事を中心にトークを展開。さらに「春ぐらいに(吉岡)聖恵と、よく行く割烹料理屋の女将と3人でカラオケに行って」とメンバー同士の交流も明かし、吉岡の歌を改めて「うまいな」と感じたと話すと、会場は笑いに包まれた。

その後は集まったファン1人1人にポストカードが手渡され、トークショーは大盛況のうちに幕を閉じた。

水梨かおる

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