ブログ「ぷく子OLとイッヌの日常」で、個性豊かな人々と働く日常を描いた漫画を連載している、ぷく子(@pukukoOL)さん。現役のWebデザイナーでありながら、過去にさまざまな職歴を持つ彼女がつづるお仕事漫画は、「こんなことってある!?」とツッコミたくなるエピソードばかり。今回は『有給休暇の申請理由』と題した、会社で働く誰もが当然の権利として持っている有給休暇にまつわるエピソードを紹介する。
これはぷく子さんが新入社員として初めて就職した会社での話。有給休暇を取得したく、上司に前もって相談をしたうえで申請書を提出した。すると、その申請書を見た上司は開口一番に「なにこれ」と絶句。申請書を突き返してきた。新入社員で初めての有給申請だったぷく子さんは、申請書に漏れやミスがあったのかとドキドキ。しかし上司が指摘してきたのは申請理由の部分だった。
上司は「申請理由が『私用のため』はダメだから」というのだ。「私用のため」や「私事都合のため」という理由は、申請理由として一般的に使われている言葉だが、なぜダメなのだろうか…?ぷく子さんはこのあと上司から、申請理由に関するこの会社独自の驚きのルールを聞かされる。「え!?なんで!?」と耳を疑うような理由とは一体…!?納得がいかないぷく子さんだったが、有給休暇を取得するために申請理由を書き直すのだが、何と書き直したのだろうか…?
このエピソードをはじめ、初めての就職先で起こった“謎”としかいえないさまざまな独自ルールやハラスメントについて漫画化しているぷく子さん。漫画化した理由について話を聞いてみた。
――意地悪な先輩、パワハラ上司などが登場する「初めての就職ストーリー」を漫画化されていますが、これは実話でしょうか?
はい、嘘みたいなんですが、実話です。初めての就職先での出来事で少し前のエピソードになりますので、今現在よりもおかしなルールやハラスメントが多かったです。
――エピソードやネタは当時から書き留めていたのでしょうか?
当時は新入社員で毎日の仕事をこなすことにいっぱいいっぱいだったので、ネタを書き留めるなんて余裕はありませんでした。思い出しながら描き進めていくうちにそのころの記憶がよみがえり、さまざまなエピソードを漫画にすることができました。
今回の有給休暇の申請理由だが、実際に「私用のため」で取得できないことがあるのだろうか?法律的には会社に明確な理由を伝える必要はないとされている。有給休暇の取得は法律で定められた労働者の“権利”のため、「私用」が理由でも問題なく有給休暇は取得できるのだ。
しかし「私用」では受け付けてくれず、「具体的な理由」を求める場合も実際にあるようだ。これは違法には当たらないのだろうか?有給休暇は、基本的には労働者が自由に取得できるものとされている。しかし、労働基準法において会社側が「事業の正常な運営を妨げる場合」と判断した場合のみ、「時季変更権(※労働者が指定した日から別の日に変更できる権利のこと)」を使うことが可能で、時季変更権の行使を判断するために労働者に理由を尋ねることは問題にならないとされている。
ぷく子さんが描く漫画には、今回紹介した初めての就職先での理不尽な出来事シリーズのほか、ファンが多い「迷惑系OL・マッサン」が主役のマッサンシリーズもあり、とてもおすすめ!無茶苦茶な性格でありえない言動を繰り返すマッサンは、なんと実在の人物だという。マッサンの強烈すぎる逸話は、もはやギャグ漫画のようで笑えるので、ぜひ読んでみて。
画像提供:ぷく子(@pukukoOL)
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