幸せに暮らしていたデザイナー・種(たね)さん。ある日突然、激しい吐き気に襲われ、理由もわからぬまま「オエオエ地獄」と称する発作に5年間苦しむことになる。その原因はパニック障害だった。自身の体験を描いた漫画『パニック徒然日誌』がSNSで反響を呼んでいる。
今回は、「パニック障害になって困ったことと必要だったもの」をテーマに、漫画に込めた思いなどを著者に聞いた。
眠れない日々…「自律神経が壊れた」と感じた発作の始まり
パニック障害の影響は人それぞれだが、種さんの場合、まず眠れなくなったという。「元々少し不眠症気味だったのが…朝まで眠れないどころか、丸一日眠れないこともありました。こんなに眠れないのは初めてで、『自律神経が壊れた』と思い、漢方を飲んでみたりもしましたが、イマイチ効果はなく…。発作の頻度が少なくなっても、変わらず眠れないことが多かったです。『寝なきゃ…!』と焦り、逆に交感神経が過敏になってしまっていたのかなと思います」と、当時の苦悩を語る。
風呂場で「死の恐怖」に直面…真夏でも入れない日々
ある夏の日のこと、種さんは閉所でのブラックアウトに怯え、風呂に入れなくなってしまった。夏場でも3~4日入れないことも珍しくなかったという。
風呂場で急に発作が起きたときのことを尋ねると、「(最初の発作から)2年目の、1番発作の頻度がキツイときです。何をしていても発作が出る、呪われた期間でした。その半年後くらいに、もう1度お風呂で発作が出かかったことがあったのですが…。そのときはもう慣れてきていたので、発作が出る寸前にお風呂から離脱して事なきを得ました」と、当時の恐怖を振り返る。
パニック障害と密室は関係があるのか?「私の場合は、密室での発作はお風呂以外にはありませんでした。逆に、情報量の多い所(スーパーや飲食店)の方が圧倒的にしんどかったです」と、自身の症状について明かした。
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※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。似た症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。
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