昨年11月19日にタカラトミーから発売され、目や口を動かしながらしゃべる時計「クロックマン」(4494円)が大人気となっている。発売から3か月で約5万台をほぼ完売し、トータル出荷数はすでに6万台にのぼる。“しゃべる”だけでなく、A・B・AB・O型の4つの異なる“性格”を持つことがウケ、ヒットにつながったようだ。
タカラトミーによると、置き時計・目覚まし時計の市場では初回販売は3000台程度のスタートが一般的なのだという。そんな中、このクロックマンは、昨年のクリスマス商戦までに初回生産分4万台を完売。2月のテレビショッピングでは1回の放送で出品した1200台が放送終了前に完売、2月には店頭に急きょ追加した1万台もほぼ消えるほどの大ヒット。現在、品薄状態にのために増産中だ。
クロックマンは「ジリリリリッ、朝ですよ。起きろったら起きろって!」「夜になるとなんでテンション上がっちゃうんだろう。盛り上がろうぜぃ!」など約300種類ものセリフで、自動的にユーザーに話しかけてくる時計。発行部数540万部を記録する血液型別「自分の説明書シリーズ」(文芸社)の著者Jamais Jamais(じゃめじゃめ)さんの協力で、4つの性格タイプを設定した。「ついつい我慢してしまいがちなA型」「何かしでかしてしまいがちなB型」「とってもおおざっぱになりがちなO型」「現実逃避してしまいがちなAB型」に分かれ、タイプによって表情やおしゃべりの内容が異なるのが特徴だ。
これら4タイプそれぞれに“個性”があり、“心をもった時計”として認知されたことがヒットにつながった。購入者は30〜40代の男女が約50%を占め、次いで20代が20%と多い。「“心をもった時計”と認知された結果、一緒に暮らしたい、手元に置いておきたいという人や、独り暮らしの人へのプレゼントしたいという気持ちを喚起できたようです」と、タカラトミーの高橋さん。
また、時間帯によってしゃべる内容が異なることをアピールするため、ネットを活用したプロモーションも功を奏したようだ。高橋さんによると、公式ホームページでの動画配信のほか、「ニコニコ動画で12時間の生放送を行った際は、約2500人もの方々がその放送にお付き合いくださいました」と言う。
ちなみに、日本人は約4割がA型だというが、この時計の1番人気はO型なのだそう。「自分の血液型がA・B型である人が、O型を買い求める傾向がある」と高橋さん。一般的に几帳面と言われるA型や好き嫌いがはっきりしているといわれるB型が、おおらかな性格のO型を生活に求めているのかも!?
時系列で話し、またタイプによって話す内容が変わる、“人間らしさ”を備えたクロックマン。現在、一部ネットショップでは2倍近いプレミア価格が付くほどで、適正価格でユーザーの元に届けるために現在、新生活のスタート時期に間に合うように増産中とのこと。これは、見つけたら手に入れるっきゃない!【東京ウォーカー】