ラブストーリー×青春サスペンスの衝撃作、10月24日公開の映画『恋に至る病』切なすぎるラスト4分に心を揺さぶられる

東京ウォーカー(全国版)

TikTokで驚異的な再生回数をたたき出し話題を呼んだ、斜線堂有紀さんの恋愛小説を実写化した映画『恋に至る病』が、2025年10月24日(金)に全国公開される。公開前に試写で観た本作の感想を紹介する(以下、ネタバレを含みます)。

映画『恋に至る病』メイン写真(C)2025『恋に至る病』製作委員会


【ストーリー】
転校続きで学校に馴染めない内気な男子高校生・宮嶺望(みやみねのぞみ/長尾謙杜)。宮嶺の引っ越し先の近くに住む、学校中の人気者・寄河景(よすがけい/山田杏奈)と出会い、ある出来事をきっかけにお互いが惹かれあっていく。

【写真】山田杏奈さん演じる、学校中の人気者・寄河景(C)2025『恋に至る病』製作委員会


しかし、宮嶺が人気者の景と仲良くすることをよく思わないクラスメイトたちが、宮嶺をいじめてしまう。それを見逃せなかった景がクラスメイトに立ち向かうが、逆にひどい仕打ちを受けてしまうことに。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


この出来事以降、同級生の不審死が連発し、宮嶺は景に対して疑問を抱くようになる。

「もしかして君は、僕のために人を殺したの?」

彼女の本心が明かされる切なすぎるラスト4分は、涙なしでは見られない。

2度目の共演!旬な若手俳優×実力派女優の思わず息をのむ演技に注目

本作の監督を務めたのは、日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した山田涼介さん主演の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017年)や、大泉洋さん主演、有村架純さん、目黒蓮さん、柴咲コウさん共演『月の満ち欠け』(2022年)などを手がけた廣木隆一さん。

そして、青春×サスペンスという一筋縄ではいかないこの作品を演じきったのが、W主演を務める長尾謙杜さんと、山田杏奈さんだ。

長尾さんは、「なにわ男子」のメンバーで、今年4月に公開された『おいしくて泣くとき』で劇場映画初主演を果たし、俳優としても躍進中だ。そんな長尾さんが演じたのが、内気な男子高校生・宮嶺。山田さん演じる景に恋し、「どんな景でも守る」と約束を交わす。不器用だけど、まっすぐに景のことを思い続ける宮嶺の姿に心打たれた。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


寄河景を演じる山田さんは、『ゴールデンカムイ』『正体』(ともに2024年)にて日本アカデミー賞新人俳優賞、『正体』においては優秀助演女優賞も受賞した、実力派俳優だ。

景は学校中の人気者で、誰からも愛されるキャラクター。しかし物語が進むにつれ、彼女の心の奥に潜む闇が見えてくる。殺人犯へと変わりゆく、二面性を持つ難しい役を見事に演じ切っていた。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


長尾さんと山田さんは、映画『HOMESTAY』(2022年)で初共演。本作が2回目の共演となる2人のタッグは息ぴったり。お互いを意識しつつも、どこか危うさのある関係性に、瞬きを忘れるほどハラハラ感が止まらなかった。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


物語のキーを握る、謎のゲーム「ブルーモルフォ」

本作の鍵を握るのが、青い蝶のアイコンが印象的な「ブルーモルフォ」という謎のゲーム。ゲームマスターが出すミッションに従って行動し、最終的には死ぬことがミッションになるという恐ろしいゲームだ。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


「誰かに流される生き方」への疑問。「自分の意志を持つこと」への問いかけ。この危険なゲームの運営者は誰なのか。そしてこのゲームを通して、本作が伝えたいことは何なのか。

単なる恋愛映画にはとどまらない、自分自身の生き方を見つめ直すきっかけをくれる、社会性のある作品だった。観る人によってそれぞれの解釈を生むことができるのも、本作の魅力なのかもしれない。

青春ラブストーリーが好きな人も、サスペンスが好きな人も楽しめる本作。恋と死が交錯する緊張感を、ぜひスクリーンで堪能してもらいたい。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会

(C)2025『恋に至る病』製作委員会


文=長谷川明莉

(C)2025『恋に至る病』製作委員会

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