2月28日(日)をもって64年の歴史に幕を下ろす家電量販店「さくらや」。その新宿東口駅前店が、本日25日(木)の 18:00、利用者から惜しむ声が挙がる中、閉店した。
首都圏を中心に展開する老舗の家電量販店「さくらや」は、1946年に創業。東京、神奈川、埼玉、千葉などで展開され、かつてはヨドバシカメラ、ビックカメラと並んで「3カメ」と称されていた。中でも、新宿東口駅前店は、新都心・新宿のターミナル駅の目の前。「さくらや」と書かれた大きな電光看板は、駅を利用する多くの人の目に触れた。
同日、閉店前の17:40頃には、すでに店のほとんどのシャッターが下ろされており、人々は「今日閉店するんだっけ?」といった言葉を投げ掛けながら、足早に店前を通り過ぎていった。また、わずかに集まっていた人の中には、携帯電話のカメラでこっそり最後の瞬間を撮影しようとする人の姿も。「たまたま通り掛かったんですけど、今日閉まるなんてびっくりです。目立つところにあったのに…」と話す20代男性や、「この界隈に住んでいるので昔から利用しているんですが、(閉店と聞いて)エーッという感じ! 店員さんたちはこれからどこで仕事をされるのか…心配です」と話す50代女性の声も聞かれた。
閉店の18:00には、「永らくのご愛顧誠にありがとうございました」と、店前にズラリと並んだ店員たちが挨拶を行い、報道陣からはカメラのフラッシュが。涙を流しながら1分間ほど頭を下げ続ける店員たちに対して、道行く人々からも拍手が起こっていた。
「さくらや」を傘下に納める「ベスト電器」の業績不振に伴った今回の閉店。3月1日(月)を目途に、順次ビックカメラとして開店する。【東京ウォーカー】